■Hans Kelsen, General theory of law and stateまとめ9

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Hans Kelsen, General theory of law and stateの私的備忘的まとめです。2007年の第2刷版を用いています。

Part1 THE LAW

■NOMODYNAMICS

■] 法秩序

A.規範秩序の結合

a.妥当性の理由:根本規範(pp.110−111)
法秩序:諸規範の体系。
→多数の規範から体系を作るものは何か、いつ規範は、規範の体系に属するのか? ⇒妥当性の問題と関係する。

規範の妥当性の理由は、いつも規範であり事実ではない。規範の妥当性の理由、根拠の追及は、事実ではなく、別の規範−第1の規範が引き出されるところの−に遡らねばならない。

根本規範:上級規範から妥当性が引き出だすことのできない規範。

妥当性につき1つの同一規範にまで遡るすべての規範が諸規範の体系を形成する。根本規範は、法秩序を成り立たせるすべての規範の間の結合を構成するものであり、ある規範が1つの規範秩序に属するということは、その妥当性がこの根本規範に由来するということを確認することで検証され得る。

b.規範の静的体系(p.112)
根本規範の拘束力:自明のもの、少なくとも自明と仮定されている。

c.規範の動的体系(p.112−113)
根本規範:ある権威を設定→他の権威の規範創造力となる。

規範の動的体系:動的体系の規範が作られるところに対応する根本規則。
→ある高次の規範により、規範の創造を権威付けられた個人の意思活動を通じた動的体系創造。規範創造力は、ある権威から他の権威に授権されるが、前者が高次の権威、後者が低位の権威である。

B.規範の動的体系としての法

a.実定法(pp.113−114)
法秩序と呼ぶところの規範体系は、動的種類の体系である。
→法秩序の根本規範は、仮定かつ根本の規則であり、これにより法秩序の規範はその妥当性を得、または失う。

法はいつも実定法なのであり、実定法秩序の根本規範はただ秩序内のさまざまな規範が創造される際に従われる根本規則である→動的性格の出発点。

b.慣習法、制定法(pp.114−115)
法規範は異なった方法で創造される→慣習、立法を通じた一般規範、司法行為、行政行為を通じた個別規範。

制定法は慣習以外の方法で創造される法、と理解しておく。

C.法秩序の根本規範
a.根本規範と憲法(pp.115−116)
強制行為:法的行為←個別規範(司法行為による)⇒個別規範の妥当性←制定法⇒制定法の妥当性←憲法

憲法の妥当性は、歴史的に最初の憲法に到達する。この最初の憲法の妥当性は、最後の仮定であり、われわれの法秩序の全規範の妥当性がよるところの仮定である。最初の憲法が拘束的な法規範であるということは仮定であり、この仮定の形態は法秩序の根本規範である。

b.根本規範の特殊機能(p.116−117)
根本規範は、法素材についての実証的解釈について唯一の必要な仮定である。

根本規範は、法創造機関による法創造手続において作成される、故に妥当であるというものではなく、妥当すると仮定されているが故に妥当する。この仮定なくして法律行為、特に規範創造行為と解釈される人間の行為は存在し得ない。

根本規範は、いかにして法規範、法的義務、法的権利に関する法律的主張が可能となるのか、という疑問に答えるものである。