■法学部法律学科「行政法総論」講義ノート(1996-1997)Page 7

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■96年10月3日分

■行政行為(続)

行政行為 行政からの権力的一方的行為。 法的行為であり事実行為ではない。
具体的な権利義務の変動を生じさせる

行政行為という言葉は、法律上の言葉ではなく、理論上の言葉である。 ※行政行為≒行政処分(cf.行政不服審査法等)

cf.処分概念につき、行政手続法1条、第2章、3章参照。2条に定義規定あり

行政処分と行政指導の区別、メルクマール
行政処分とする場合
罰則が用意されている場合、「命ずる、させる」という文言がある場合、不服申立ができる場合、法律効果の明治、不利益を課す場合等

行政指導とする場合
「助言する」という文言がある場合、行政に従わない場合公表でき(公表にとどまる)る、改めて指示できる場合、自発的意思に委ねられるもの、災害の時の指示等

行政行為の要素と問題事例

成田新幹線事件 行政行為ではないとされた ∵直接権利義務の変動を生じないから

補助金交付の問題(権力性の問題) 補助金行政 行政によるアメとしての問題、恣意的運用がなされていないか。 

補助金は原則行政から国民への贈与と考える
but行政目的のため客観的に補助金を交付していくのだが、贈与とするとばらまきなどが起こり不平等さを生じ得る→立法技術により定型性を持たせ、国民に補助金をもらう権利を与える(行政行為とする)。

具体性の問題 市街地再開発事業計画の処分性
→行政処分に当たると判示 ∵再開発地区内の人に、権利義務の変動をもたらすので。

土地区画整理事業の問題 
基本計画の承認は行政行為なのか 行政行為ではない(判例)

■96年10月17日分

■行政行為の種類

行政行為の種類 議論が錯綜している分野である。

@行政行為の効果による分類

授益的な行政行為 営業免許、補助金等 法律の留保 不要
侵害的な行政行為 違法建築物撤去、税金等 法律の留保 必要

A行政行為の内容に即した分類

法律行為的行政行為 行政庁の意思表示の中に法律効果の発生を伴うもの
準法律行為的行政行為 法律効果の発生が効果意思によるものではなく、法律の規定によるもの(効果が法定 選挙人名簿の登録をまって、公職選挙法に基づく選挙権付与)

準法律行為的行政行為…確認、公証、通知、受理

確認 特定の法律関係or事実を確定する行為 選挙における当選確定
公証 特定の法律関係or事実を公に証明する行為
通知 一般にあることを人に知らしめる行為
受理 他人の行為を有効な行為として受け付ける

準法律行為的行政行為から派生する4つの分類は、やって意味あるのかという有力な批判がある。

法律行為的行政行為

命令的行為 人が当然に持つ自由を規制する 裁量狭い(∵自由を規制する) 禁止下命許可免除
形成的行為 行政機関の行為による権利を付与する 裁量広い

批判 命令的行為、形成的行為の分類はうまくやれるのか?

許可 本来は自由な行為を一般的に禁止するが、要件具備により自由を回復させる e.g. 公安条例による集団行進の許可

免除 義務の解除をすること

形成的行為

特許 土地収用事業認定等 *特許を奪うのも形成的行為

認可 私人の行為を行政庁が補充して効果を完成させる e.g.農地法による農地の権利移転の際の許可

行政行為の分類論における許可などの言葉は理論上のものである。条文等と言葉遣いが違う場合がある。

課題 以上の分類より、規制の度合いに応じた観点からの分類が必要になるのではないか。

■行政行為の効力

行政法学でのウエイトは低くなってきている。従来の理論から様変わりしつつある。
公定力、不可争力、自力執行力、不可変更力