■法学部法律学科「行政法総論」講義ノート(1996-1997)Page 2

行政書士合格講座憲法学の窓・公務員試験対策室法学部法律学科「行政法総論」講義ノート(1996-1997) >法学部法律学科「行政法総論」講義ノート(1996-1997)Page 2

このサイトについて・プライバシーポリシー Site Map

■96年5月9日分

■昭和憲法下での行政(法)の原理

行政裁判所の廃止
→行政訴訟はすべて通常裁判所が裁判する(76条1項)。特別裁判所の設置禁止(76条2項)
※旧行政裁判に関する限定列挙主義

32条 裁判を受ける権利 裁判=通常裁判所

17条 公務員の不法行為による損害賠償請求
旧憲法下 公務員自身の賠償責任(判例)→限界
新憲法下 国、地方公共団体の賠償責任を認める→行政内部での公務員個人への追及の甘さ

行政事件訴訟法 民事訴訟法とはちょっと形態などが違う

【行政と法の関係】 行政の組織活動は法による制約をどのように受けるか。

@憲法 憲法という根拠規範(行政活動の)に背いてはならない。憲法は行政への制限規範でもある。

基本的人権規定=行政への制約規範(人権に行政は背いてはならない)

国会の定立する法→行政機関による解釈、適用

違憲審査権 行政の命令、規則または処分も対象とされる。

A法律

法律による行政の原理

O Mayerによる3分類
1.法律の法規創造力 法としての効力を持つ規範を作ることができるのは国会のみ

行政機関は作ることができない。作ったとしても効力を持たない。国会単独立法、国会中心立法の原則
※なぜこんなことをわざわざ言ったのか→国民代表による国会の立法が確立していなかったので

2.法律優位の原則 法律に行政活動は違反してはならない

3.法律の留保 行政権の活動は法律の根拠に基づくことを要する

侵害留保説 国民の自由、財産を制限するには特別の法律(法律の授権)を要する→国民代表の議会が制定した法による制限
e.g.工場に対する強制の立ち入り検査 法律の根拠を有する

《批判》
自由財産以外を制限する場合法律によらないでよいのか。福祉行政の分野にも法の規制はいるのではないか

全部留保説 およそあらゆる行政の活動には法の授権がいる←議会中心主義

《批判》
行政活動はすべて国会制定法の執行なのか。cf.憲法73条2、3項。
授権がないと行政は動けない→現実面に柔軟に対応できない。行政の硬直化

権力留保説(折衷説的見解) 行政権力の行使には法律の授権を要する
※一方的な法律関係の形成、決定、強制作用を加えること

e.g.年金額の一方的決定
侵害留保説:根拠不要 全部留保説、権力留保説:根拠必要