■法学部法律学科「行政法総論」講義ノート(1996-1997)Page 1

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■96年4月18日分

■行政法概念

行政法−行政法という法典があるのではない→「特殊な法律である」

行政法には労働基準法等をも含む 第11章「監督機関」←行政機関である

行政法とは何かというのは難しい問題である

行政法 行政に関する法規範→「行政とは何か」
A 行政の観念 近代における権力分立が契機

控除説 立法、行政以外の作用が行政
【批判】行政のイメージが出てこない

積極説 国家目的のため、能動(⇔司法)、直接(⇔立法)的に実現しようとする作用
【批判】定義を説明して何か意味があるのか、さらに簡単な2、3のキーワードで行政を当てはめることができるか。

B 法による行政の拘束

行政機関の成立=行政法の成立、ではない。立法による行政の拘束に注意(法治主義

C 行政に関する特殊な法

民法、刑法等とは異なる法分野があるという認識によってこそ、(自律的な法の体系があるから)行政法が成立する

英米法 行政法という法体系はない
早く革命を達成→夜警国家を志向、官僚などの不存在→行政活動の内容が狭い→行政法の理論を作る必要はない

ダイシー イギリスには行政法はない。国家機関も民法の前に国民と同様に、対等の立場に立つ→法の前に平等

大陸法 行政法はある→制度、理論の日本への持込
行政法が存在した理由 @君主の絶対的権力がいつまでも残っていた A君主制が強固であった

※行政裁判所の存在→行政機関の優遇的扱い

■96年4月25日分

■行政・行政法・行政法学

権力分立制

英米法 絶対君主制との関係 消極国家化、中央官僚機構の弱体:国家の役割を小さくとらえる←資本主義の先進国 cf.rule of law

大陸法 絶対君主制による官僚機構、議会の弱体さ←資本主義の後進国

行政が立法作用の一部を担っていたり司法作用の一部を担っていた(後者の作用のあらわれ:行政裁判所)

フランスなどでは、19世紀以降議会が強化されるもののそれでも行政は強固なものであった(フランスの現象は特殊)。

法律の留保(Rechtsstaat、大陸法)

ここでいう法律は、行政の側に優位を認める行政固有の法律のこと。支配、服従の関係の理念に立つ法律→日本法に持ち込む

ここでいう法律は体系性を有する→行政法学の萌芽

英米法と大陸法の対立は和らぐ

英米法 自由放任主義、レッセフェールの考えを否定←国家の介入(e.g.工場法、救貧法):行政の必要性→行政に固有の法という認識

大陸法 行政の優位が和らぐ、国民主権。基本的人権理念の導入(ドイツ)→伝統的な行政法学の見直し(第2次大戦後)
法律による行政 憲法による行政への転換→市民のための行政法

※行政法学の対象

@行政府の活動に関する法 行政作用法(実体法+手続法)
A行政の組織、手続、担い手に関する法 行政組織法
B行政活動に対する救済に関する法 行政救済法

これらはまとまった体系になっているのではない。