■公務員試験過去問分析(憲法、天皇制1)

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■天皇制(地方公務員上級〔2001年〕)

天皇および皇族に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。

1) 皇位継承は、皇統に属する男系の男子が継承することとなっているが、皇統に属する女子が継承するには、憲法の改正が必要である。

2) 行為の継承は、天皇が崩じた時にのみ生じ、生前の退位は認められないが、これを認めるには、憲法の改正が必要である。

3) 天皇が崩御したときに、新天皇が未成年の時には摂政が置かれる。摂政は、法定代行機関であり、天皇の名で国事行為を行う。

4) 天皇が行う私的行為についても、内閣の助言と承認を必要とする。

5) 皇室以外の男子が、皇族女子と婚姻したときは、当然に皇族の身分を取得する。

■解説

1) 誤り。皇位継承について憲法は「世襲」(2条)によると規定するのみであり、女子の皇位継承には何も触れていない。女子の皇位継承を認めるか否かは「皇室典範に一任されている」(宮沢俊義〔芦部信喜補訂〕『全訂日本国憲法』〔1978年、日本評論社〕57頁)。つまり女子の皇位継承を認める場合、憲法改正ではなく皇室典範という「法律」の改正で足りる。皇室典範1条参照。

2) 誤り。憲法2条は、「かならずしも、天皇が生前に退位することを禁止する趣旨をもつものではない」(前掲宮沢57頁)。よって天皇の生前退位を認めるには皇室典範の改正ですむ。

3) 正しい。皇室典範16条、日本国憲法5条。

4) 誤り。内閣の助言と承認を要するのは、国事行為である(3条)。

5) 誤り。「皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」(皇室典範12条)のである。