■公務員試験過去問分析(憲法、司法権の独立1)

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■裁判官の身分保障(国税専門官試験〔1999年〕)

裁判官の身分保障に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1) 最高裁判所の裁判官は、心身の故障のために職務を執ることができないと裁判された場合および公の弾劾による場合以外で罷免されることはない。

2) 裁判官も懲戒に服することがあるが、その内容は免職処分もある一般職の国家公務員とは異なり、戒告又は過料にとどまる。

3) 弾劾裁判において罷免の宣告を受けた裁判官がその宣告に不服がある場合には、通常裁判所に出訴することが認められている。

4) 裁判官が病気などの理由により職務を行い得ない場合であっても、裁判官の地位にある間は報酬を受けることができるが、一定割合の額が減額される。

5) 公の弾劾による裁判官の罷免の事由としては、職務の執行に関するものに限られ、裁判官の私的な行為に関するものは含まれない。

■解説

1) 誤り。最高裁判所裁判官は、本肢で述べられた場合の他、国民審査の結果罷免され得る(78条)。

2) 正しい。裁判官の懲戒は、戒告又は1万円以下の過料とする(裁判官分限法2条)。

3) 誤り。罷免宣告を争うことは、「法律上の争訟」と言い得るが、弾劾裁判の結果について司法審査は及ばないと解されている(司法権の限界)。芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』第5版(2011年、岩波書店)331頁、佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂、2011年)592頁。

4) 誤り。裁判官は、その在職中報酬を減額されることはない(憲法79条6項、80条2項)。

5) 誤り。その他職務の内外を問わず、裁判官としての威信を著しく失うべき非行があったときは、弾劾の対象となる(裁判官弾劾法2条2号)