■公務員試験過去問分析(憲法、内閣の組織と権能3)

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■内閣総理大臣、内閣(国税専門官〔2013年〕)

内閣及び内閣総理大臣に関するア)−オ)の記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

ア) 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができるが、いずれかの議院の総議員の5分の1以上の要求があればその召集を決定しなければならない。

イ) 予見し難い予算の不足に充てるため、内閣は閣議に基づいて予備費を設け、これを支出することができるが、事後に国会の承諾を得なければならない。

ウ) 内閣総理大臣は、国務大臣の任免権を有するが これは内閣総理大臣の専権事項であるので、閣議にかけて決定する必要はない。

エ) 内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針が存在しない場合においても、少なくとも内閣の明示の意思に反しない限り、行政各部に対し、随時その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導、助言等の指示を与える権限を有するとするのが判例である。

オ) 憲法は、内閣総理大臣が欠けたときは、内閣は総辞職しなければならないと定めているが、ここにいう「欠けた」には死亡した場合のほか、除名や資格争訟の裁判などによって内閣総理大臣が国会議員たる地位を失った場合も含まれる。

1) ア)、イ)
2) ウ)、エ)
3) ア)、イ)、オ)
4) イ)、エ)、オ)
5) ウ)、エ)、オ)

■解説

ア) 誤り。「いづれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば」(日本国憲法53条)が正しい。芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』第5版(2011年、岩波書店)285頁。佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂、2011年)430、466頁。

イ) 誤り。内閣は、その責任で予備費を支出することができるが、予備費を設けるには閣議でなく国会の議決を必要とする(87条1項)。そのほかの説明は正しい(87条2項)。

ウ) 正しい。68条。前掲佐藤490頁。

エ) 正しい。ロッキード事件判決(最大判平成7年2月22日)である。前掲芦部316−317頁、前掲佐藤491頁。

オ) 正しい。70条。前掲芦部319頁、佐藤493頁。

よって正解は5)となろう。