■公務員試験過去問分析(憲法、財政1)

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■財政(地方公務員試験上級〔2001年〕)

財政に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。

1) 予算は国会の議決に基づくものであるから、法律と同じく一般国民を拘束する法規範である。

2) 予算の効力として、政府に歳出・歳入の権限を与えている。

3) 会計年度が開始する時までに当該年度の予算が成立しない場合には、前年度の予算を執行することになる。

4) 予備費は国会の議決に基づいて設けられ、内閣は支出することができるが、事後に国会の承諾を得なければならない。

5) 国の財政状況について、毎年、会計検査院は、国会に対して報告しなければならない。

■解説

1) 誤り。予算の法的性質については争いがあるが、予算につき一般国民を「拘束しない」「法律とは別の法形式」と考える説(予算法形式説)が通説である。芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』第5版(2011年、岩波書店)351−352頁、佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂、2011年)535−536頁。

2) 誤り。予算の歳入権限については、予算以外にそれを認める法律を必要とする。

3) 誤り。旧憲法は本肢のような前年度予算の執行を認めていたが(71条)、現在では、予算不成立の場合は暫定予算を組み対処することになる。前掲芦部353頁、佐藤538頁。

4) 正しい。憲法87条。

5) 誤り。財政状況を国会に報告するのは「会計検査院」ではなく、「内閣」である(90条)。