■公務員試験過去問分析(行政法、行政手続法2)

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■行政手続法(国税専門官試験〔2005年改〕)

行政手続きに関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。

1) 行政庁は、申請により求められた許認可等をするかどうかを判断するための審査基準を定める際には、当該許認可等の性質に照らしてできる限り具体的に定めなければならないが、審査基準をあらかじめ公表する必要はない。

2) 行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必ず公聴会を開催しなければならない。

3) 聴聞は、行政庁が指名する職員その他政令で定める者が主宰し、当該聴聞の当事者、参加人または参加人以外の関係者は、主催者となることができない。

4) 弁明の機会の付与手続きは、書面主義がとられており、不利益処分の名あて人となる当事者が、弁明書、証拠書類等を提出することによって防御権を行使することになるが、聴聞手続きと同じように当事者には文書閲覧権が認められている。

5) 弁明の機会の付与手続きを経てなされた不利益処分は、処分の名あて人となる当事者が意見陳述をしたうえで決められた処分であるため、当事者は行政不服審査法による審査請求をすることができない。

■解説

1) 誤り。行政庁は、審査基準を定めかつそれを公表する義務を負う(5条1、3項。努力義務ではない)。それ以外の点は正しい(同条2項)。

2) 誤り。「行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない」(10条)のであり、必ず公聴会を開催しなければならないというのではない。

3) 正しい。19条。

4) 誤り。聴聞手続においては、当事者は不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができるが(18条1項)、弁明の機会付与においてはこの閲覧権は認められていない(31条参照)。塩野宏『行政法T』第5版(2009年、有斐閣)307頁、櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)207頁。弁明手続において書面手続が採られているという点は正しい(29条)。

5) 誤り。「聴聞」を経てなされた不利益処分は、行政不服審査法に基づく審査請求ができないのである(27条)。