■公務員試験過去問解説(行政法、行政不服審査法3)

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■行政不服審査法(地方公務員試験上級〔2006年〕)

行政不服審査法に規定する不服申立に関する記述として、妥当なのはどれか(法改正に伴い記述を改めた)。

1) 再調査の請求は、行政庁の処分に対して、処分をした行政庁以外の行政庁に対して不服を申し立てる手続きであり、通常は最上級の上級行政庁に対して行う。

2) 申請に基づいてした処分が手続の違法もしくは不当を理由として裁決で取り消されたときは、処分庁はその裁決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分をしなければならない。

3) 処分庁の上級行政庁又は処分庁以外の審査庁は、審査請求に理由があるときは、裁決で当該処分を全部または一部を取り消すことができ、審査請求人の不利益にならない場合には、法律に特段の定めがなくても当該処分を変更することができる。

4) 処分についての再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定を経た後でなければ、審査請求をすることは一切できない。

5) 処分庁の上級行政庁である審査庁は、必要があると認めるときは、審査請求人の申立により執行停止をすることができるが、職権では、執行停止をすることはできない。

■解説

1) 誤り。再調査の請求は処分庁に対して行う(行政不服審査法5条1項)。なお旧法では、不作為につき異議申立が可能だったが(審査請求との選択制、旧7条)、現行法では審査請求のみが可能となっている(再調査の請求はできない。3条)。宇賀克也『行政不服審査法の逐条解説』(2015年、有斐閣)17頁

2) 正しい。52条2項。

3) 誤り。「審査庁が処分庁の上級行政庁又は処分庁のいずれでもない場合」は「当該処分の変更」をすることができない(46条1項但書)。前半部分は正しい(46条1項本文)。

4) 誤り。再調査の請求をした場合はその決定を経なければ審査請求をできないのが原則だが(5条2項本文)、これには例外がある(5条2項但書)。なお旧法の異議申立前置(旧20条本文)と異なり、現行法では、処分につき審査請求できる場合で、再調査の請求をし得る旨の定めがあるときは、いずれを利用するかは自由選択とされている(5条1項本文)。

5) 誤り。この場合職権による執行申立も可能である(25条2項)。審査庁が「処分庁の上級行政庁又は処分庁のいずれでもない」場合(25条3項)と比較のこと。また義務的執行停止の場合(25条4項)は審査請求人の申立が必要である。