■公務員試験過去問解説(行政法、行政不服審査法1)

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■行政不服審査法(地方上級試験〔2008年〕)

行政不服審査法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか(法改正に伴い記述を改めた)。

1) 審査請求は、審査庁が口頭ですることを認めた場合を除き、審査請求書を提出してしなければならない。

2) 審査請求人または参加人は、審理員に対し、処分庁から提出された書類その他の物件の閲覧を求めることができる。

3) 審査庁は、処分、処分の執行または手続の続行による重大な損害を避けるため緊急の必要があると認めるときでなければ、執行停止をすることができない。

4) 教示制度は、行政不服審査法に基づく不服審査申立ができる処分についてのみ適用されるものであって、他の法令に基づく不服審査申立ができる処分については適用されない。

5) 行政不服審査法は、審理員による職権証拠調べは認めているが、更に職権探知主義まで認めているわけではないと解するのが通説である。

■解説

1) 誤り。行政不服審査法に基づく審査請求は、「他の法律(条例に基づく処分については、条例)に口頭ですることができる旨の定めがある場合を除き、政令で定めるところにより、審査請求書を提出してしなければならない」(行政不服審査法19条1項)。なお61条、66条1項参照。

2) 正しい。38条1項、32条2項。

3) 誤り。このような場合(25条4項。義務的執行停止)以外にも、審査庁が必要があると認める場合には執行停止をすることができる(25条2、3項。裁量的執行停止)。櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)243頁。

4) 誤り。「行政庁は、審査請求若しくは再調査の請求又は他の法令に基づく不服申立て」「をすることができる処分をする場合には、処分の相手方に対し、当該処分につき不服申立てをすることができる旨並びに不服申立てをすべき行政庁及び不服申立てをすることができる期間を書面で教示しなければならない」(82条1項)。

5) 誤り。旧法と同様、改正法下でも職権探知主義は認められていると解されている。塩野宏『行政法U』第6版(2019年、有斐閣)34頁、宇賀克也『行政不服審査法の逐条解説』(2015年、有斐閣)142−143頁。職権証拠調べについては33−36条参照。