公務員試験過去問解説(行政法、行政行為の種類2)

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■行政行為の種類(地方公務員試験上級〔2008年〕)

行政法学上の行政行為の分類に関する記述として、通説に照らして、妥当なのはどれか。

1) 許可とは、国民が元来持っていない特定の権利や包括的な法律関係を設定する行為で、例として道路の占有許可や公有水面埋立ての免許があり、許可を要する法律行為が無許可で行われた場合は当然に無効である。

2) 認可とは、第三者の行った法律行為を補充して、その法律上の効果を完成させる行為で、例として農地の権利移転の許可や公共料金の認可があり、認可を要する法律行為に認可がなされない限り、当該行為は効力を生じない。

3) 特許とは、法令による一般的禁止を特定の場合に解除する行為で、例として自動車運転免許や医師免許があり、行政庁が自由裁量により特許を拒むことは原則として許されない。

4) 確認とは、特定の事実または法律関係の存在を公に証明する行為であり、例として証明書の交付や選挙人名簿への登録があり、法令の規定によりきめられた効果が生じるため、行政庁に裁量判断を認める余地はない。

5) 下命とは、一定の不作為を命じる行為または作為義務を特定の場合に解除する行為で、例として営業停止や納税免除があり、行政庁が特定の権利、能力を付与または剥奪する形成的行為である。

■解説

1) 誤り。「特許とは、国民が元来持っていない特定の権利や包括的な法律関係を設定する行為で、例として道路の占有許可や公有水面埋立ての免許があり、特許を要する法律行為が無特許で行われた場合は当然に無効である」が正しい。櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)79−80頁、稲葉−人見−村上−前田『行政法』第4版(2018年、有斐閣)77頁。

2) 正しい。前掲櫻井他81頁、稲葉他77頁。

3) 誤り。「許可とは、法令による一般的禁止を特定の場合に解除する行為で、例として自動車運転免許や医師免許があり、行政庁が自由裁量により許可を拒むことは原則として許されない」が正しい。なお許可と異なり、特許を認めるかどうかについては行政庁の広い裁量が認められる。前掲櫻井他78−80頁、稲葉他77−78頁。

4) 誤り。これは確認ではなく公証の説明である。具体例と、裁量の説明については正しい。前掲稲葉他78頁。

5) 誤り。作為義務を課せられるのが「下命」であり、不作為義務を課せられるのが「禁止」(営業停止)である。一方作為義務を解除するのが「免除」(納税免除)であり、不作為義務を解除するのが「許可」である。また下命は「命令的行為」である。前掲稲葉他77頁。