■公務員試験過去問解説(行政法、行政行為の附款)

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■行政行為の附款(地方公務員試験上級〔2004年〕)

行政法学上の行政行為の附款に関する記述として、通説に照らして、妥当なのはどれか。

1) 撤回権の留保とは、行政行為をする際に、行政庁がこれを撒回する権利を留保する附款であり、撤回権の留保があれば、実質的な理由がなくても、行政庁は当該行政行為を撤回することは可能である。

2) 条件とは、行政行為の効果を発生の不確実な事実にかからせる附款であり、条件のうち、事実の発生により行政行為の効果が生ずるものを解除条件という。

3) 期限とは、行政行為の効果を将来発生することの確実な事実にかからせる附款であり、到来時期が不確実な期限を付すことはできない。

4) 負担とは、行政行為の本体に付加して、相手方に特別の義務を命じる附款であり、その負担が履行されなくても、本体たる行政行為の効果が当然に失われることはない。

5) 法律効果の一部除外とは、法令が一般的に行政行為に付している効果の一部を発生させない附款であり、法律の根拠がなくても認められる。

■解説

1) 誤り。撤回権の留保に基づき撤回する場合、単に留保事項を示すだけでは足りず実質的な理由が必要とされる。何故ならこの留保が撤回権の制限を回避するために用いられかねないからである。塩野宏『行政法T』第5版(2009年、有斐閣)183頁参照、稲葉−人見−村上−前田『行政法』第4版(2018年、有斐閣)82頁参照。

2) 誤り。条件の説明は正しいが、「事実の発生により行政行為の効果が生ずるもの」は解除条件ではなく、停止条件である。櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)櫻井他102頁、前掲稲葉他81頁。

3) 誤り。不確定期限を行政行為に付すことは可能である。なお期限の定義は正しい。前掲櫻井他101頁、稲葉他81頁。

4) 正しい。前掲櫻井他101−102頁、稲葉他82頁。

5) 誤り。法律上の根拠なければ一部除外は認められない。なお前掲稲葉他82頁参照。