行政書士試験「本試験用国家賠償法Check List2」

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■3 1条の要件(続)

1項 国又は公共団体公権力の行使に当たる公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によって、違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責めに任ず。
2項 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があったときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。



職務を行う
外形標準説
「公務員が主観的に権限行使の意思をもつてする場合にかぎらず自己の利をはかる意図をもつてする場合でも、客観的に職務執行の外形をそなえる行為をしてこれによつて、他人に損害を加えた場合」についても、国または公共団体は賠償の責を負う(最判昭和31年11月30日)。

□非番の警察官が、管轄区域外で犯罪を行った場合でも、それが職務執行に名を借りて行ったものである以上、当該警察官の行為は国家賠償法第1条にいう「職務を行う」につきなされた違法な公権力の行使であり、当該警察官の所属する地方公共団体が賠償責任を負う(2003−10−5)。→〇
□警察官でない者が、公務執行中の警察官であるかのような外観を装い、他人を殺傷した場合、当該被害者ないしその遺族は、いわゆる外形理論により国又は公共団体に対して国家賠償法1条に基づき損害賠償を求めることができる(2006−20−2)。→×

故意、過失及び違法
@ 「行政行為の適法違法を判断し、その上で故意過失の認定をする類型」(二段階審査
→行政行為が違法であっても、国家賠償責任が否定される場合があり得る(最判平成3年7月9日)。

□税務署長のした所得税の更正処分が、税務署長が所得金額を過大に認定したとして判決によって取り消された場合、当該更正処分は直ちに国家賠償法1条1項にいう違法があったとの評価を受ける(2012−20−3)。→×
□パトカーに追跡されたため赤信号を無視して交差点に進入した逃走車両に無関係の第三者が衝突され、その事故により当該第三者が身体に損害を被った場合であったとしても、警察官の追跡行為に必要性があり、追跡の方法も不相当といえない状況においては、当該追跡行為に国家賠償法1条1項の違法性は認められない(2015−19−2)。→〇

A 「注意義務違反のみを検討する類型」(二段階審査をしない)
→e.g.国公立の学校事故。事故発生を未然に防止すべき一般的注意義務違反があるか否かを審査。
B 「違法と過失を総合的に検討する類型」
→e.g.公権力行使の不作為の事案。「権限不行使の違法性あり=過失の存在を容易に推認or過失の判断をするまでもない」という事案。

特殊な公務員の違法 裁判官、国会議員、検察官
□裁判官の裁判過程における行為は、司法作用にかかわる行為なので、「公権力の行使」には該当しない(2008−20−1)。→×
□国会議員の立法過程における行為は、国の統治作用にかかわる行為なので、「公権力の行使」には該当しない(2008−20−2)。→×
□国家賠償法は、国・公共団体の個別・具体的な公権力の行使に関する賠償責任であるから、執行権としての行政機関の行為が対象となる。これに対して、議会の立法は抽象的な法規範を定めるものであり、個別具体的に個人の権利を侵害するものではないので、そもそも国家賠償法に基づく賠償責任の対象とはならない(2003−10−3)。→×
□犯罪被害者が公訴の提起によって受ける利益は、公益上の見地に立って行われる公訴の提起によって反射的にもたらされる事実上の利益にすぎず、法律上保護された利益ではないので、検察官の不起訴処分は、犯罪被害者との関係で国家賠償法1条1項の適用上違法となるものではない(2009−20−5)。→〇
□刑事事件において無罪の判決が確定した以上、当該公訴の提起・追行は国家賠償法1条の適用上も直ちに違法と評価されるが、国家賠償請求が認容されるためには、担当検察官に過失があったか否かが別途問題となる(2013−20−ウ)。→×

その他の問題
取消訴訟と国家賠償請求訴訟:自由選択主義 どちらを用いてもよい、両方提起してもよい(行政事件訴訟法13条1号)。

□処分に対する取消訴訟に当該処分の違法を理由とする国家賠償を請求する訴訟を併合して提起することは許されない(2010−19−4)。→×

国家賠償請求−民事訴訟となる。

公務員個人は、被害者に直接賠償の責を負わない(最判昭和30年4月19日)。⇔自己責任説

□行政処分の違法性を理由とする国家賠償法上の訴えを提起するにあたっては、その前提としてあらかじめその行政処分の取消または無効確認の判決を得ておく必要はない(2004−11−4)。→〇
□公務員個人は、国または公共団体がその責任を負担する以上、被害者に対し直接責任を負うことはない(2004−11−5)。→〇