■2020年行政書士試験・民法第4問(債権)

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■選択債権(2020−30)【条文知識問題】

A・B間において、Aが、Bに対して、Aの所有する甲建物または乙建物のうちいずれかを売買する旨の契約が締結された。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、正しいものはどれか。

1) 給付の目的を甲建物とするか乙建物とするかについての選択権は、A・B間に特約がない場合には、Bに帰属する。

2) A・B間の特約によってAが選択権者となった場合に、Aは、給付の目的物として甲建物を選択する旨の意思表示をBに対してした後であっても、Bの承諾を得ることなく、その意思表示を撤回して、乙建物を選択することができる。

3) A・B間の特約によってAが選択権者となった場合において、Aの過失によって甲建物が焼失したためにその給付が不能となったときは、給付の目的物は、乙建物になる。

4) A・B間の特約によって第三者Cが選択権者となった場合において、Cの選択権の行使は、AおよびBの両者に対する意思表示によってしなければならない。

5) A・B間の特約によって第三者Cが選択権者となった場合において、Cが選択をすることができないときは、選択権は、Bに移転する。

■解説

【難易度】やや難しい。単純条文知識問題だが、マイナー分野からの出題のため解きにくかったと思われる。

1) 誤り。選択債権における選択権は債務者、即ちAにある(民法406条)

2) 誤り。AはBに対する意思表示によって選択権を行使する。この意思表示がBに到達すれば選択は効力を生じるため、それを撤回するには相手方Bの承諾を必要とする(407条)。潮見佳男『民法(全)』第2版(2019年、有斐閣)250ー251頁。

3) 正しい。410条。

4) 誤り。第三者が選択権を有する場合、選択の意思表示は債権者又は債務者に対してする(409条1項)。

5) 誤り。第三者が選択権を有しているがその第三者が選択できないか、選択する意思を有しない時、選択権は債務者(A)に移転する(409条2項)。