■2020年行政書士試験・民法第3問(担保物権)

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■根抵当権(2020−29)【条文知識問題】

根抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、正しいものはどれか。

1) 被担保債権の範囲は、確定した元本および元本確定後の利息その他の定期金の2年分である。

2) 元本確定前においては、被担保債権の範囲を変更することができるが、後順位抵当権者その他の第三者の承諾を得た上で、その旨の登記をしなければ、変更がなかったものとみなされる。

3) 元本確定期日は、当事者の合意のみで変更後の期日を5年以内の期日とする限りで変更することができるが、変更前の期日より前に変更の登記をしなければ、変更前の期日に元本が確定する。

4) 元本確定前に根抵当権者から被担保債権を譲り受けた者は、その債権について根抵当権を行使することができないが、元本確定前に被担保債務の免責的債務引受があった場合には、根抵当権者は、引受人の債務について、その根抵当権を行使することができる。

5) 根抵当権設定者は、元本確定後においては、根抵当権の極度額の一切の減額を請求することはできない。

■解説

【難易度】やや難しい。

1) 誤り。根抵当権の被担保債権の範囲は、「確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部」である(398条の3第1項)。398条の21第1項に注意。

2) 誤り。被担保債権の範囲の変更に、後順位抵当権者その他第三者の承諾は不要である(398条の4第2項、なお同3項参照)。これらの者たちは、極度額の範囲内で優先弁済の範囲を覚悟できるからである。潮見佳男『民法(全)』第2版(2019年、有斐閣)223頁。

3) 正しい。398条の6。

4) 誤り。元本確定前に被担保債務の免責的債務引受があった場合には、根抵当権者は、引受人の債務について、その根抵当権を行使することができない。398条の7第1項第2項。

5) 誤り。398条の21第1項。