■2020年行政書士試験・地方自治法第2問

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■地方自治法(2020−23)【条文知識問題】

地方自治法の定める自治事務と法定受託事務に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 都道府県知事が法律に基づいて行政処分を行う場合、当該法律において、当該処分を都道府県の自治事務とする旨が特に定められているときに限り、当該処分は自治事務となる。

2) 都道府県知事が法律に基づいて自治事務とされる行政処分を行う場合、当該法律に定められている処分の要件については、当該都道府県が条例によってこれを変更することができる。

3) 普通地方公共団体は、法定受託事務の処理に関して法律またはこれに基づく政令によらなければ、国または都道府県の関与を受けることはないが、自治事務の処理に関しては、法律またはこれに基づく政令によることなく、国または都道府県の関与を受けることがある。

4) 自治紛争処理委員は、普通地方公共団体の自治事務に関する紛争を処理するために設けられたものであり、都道府県は、必ず常勤の自治紛争処理委員をおかなければならない。

5) 都道府県知事は、市町村長の担任する自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、かつ明らかに公益を害していると認めるときは、当該市町村に対し、当該自治事務の処理について違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

■解説

【難易度】普通。

1) 誤り。地方公共団体が処理する事務(地方自治法2条2項)のうち、法定受託事務以外のものは自治事務になる。自治事務とする規定によって自治事務が生まれるというわけではない(2条8項)。

2) 誤り。当該処分についての規制が「法律の先占」領域にあると解されるのであれば、このような変更はできない(14条1項)。なお条例が国の法令に反するかどうかの基準については、徳島市公安条例事件(最大判昭和50年9月10日)参照。本肢につき、塩野宏『行政法V』第2版(2001年、有斐閣)142頁以下参照。

3) 誤り。「普通地方公共団体は、その事務の処理に関し、法律又はこれに基づく政令によらなければ、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与を受け、又は要することとされることはない」(245条の2)。自治事務は普通地方公共団体の事務(「その事務」)である以上、自治事務ついての関与も「法律又はこれに基づく政令」に基づくことを要する。塩野宏『行政法V』第2版(有斐閣、2001年)128頁参照。

4) 誤り。自治紛争処理委員は非常勤である(251条3項)。

5) 正しい。245条の6柱書。