■2020年行政書士試験・行政手続法第3問

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■行政手続法(2020−13)【条文知識問題】

行政手続法の定める申請の取扱いに関する次のア)−オ)の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア) 申請がそれをすることができる期間内にされたものではない場合、当該申請は当然に不適法なものであるから、行政庁は、これに対して諾否の応答を行わず、その理由を示し、速やかに当該申請にかかる書類を申請者に返戻しなければならない。

イ) 許認可等を求める申請に必要な書類が添付されていない場合、行政庁は、速やかに、相当の期間を定めて当該申請の補正を求めるか、あるいは当該申請により求められた許認可等を拒否しなければならない。

ウ) 行政庁は、申請により求められた許認可等のうち行政手続法に列挙されたものについて、これを拒否する処分を行おうとするときは、予めその旨を申請者に対し通知し、当該申請者に弁明書の提出による意見陳述の機会を与えなければならない。

エ) 行政庁が申請の取下げまたは内容の変更を求める行政指導を行うことは、申請者がそれに従う意思がない旨を表明したにもかかわらずこれを継続すること等により当該申請者の権利の行使を妨げるものでない限り、直ちに違法とされるものではない。

オ) 行政庁が、申請の処理につき標準処理期間を設定し、これを公表した場合において、当該標準処理期間を経過してもなお申請に対し何らの処分がなされないときは、当該申請に対して拒否処分がなされたものとみなされる。

1) ア)、イ)
2) ア)、オ)
3) イ)、エ)
4) ウ)、エ)
5) ウ)、オ)

■解説

【難易度】易しい。

ア) 誤り。「申請がそれをすることができる期間内にされたものではない」といった「申請の形式上の要件に適合しない申請」については、行政庁は、当該申請で求められた許認可等を拒否しなければならない(行政手続法7条)。なお本肢の場合、申請可能な期間を過ぎての申請が問題になっているので、7条に言う補正は問題にならない。

イ) 正しい。7条。

ウ) 誤り。そもそもこのような手続はない。

エ) 正しい。最判昭和60年7月16日。塩野宏『行政法T』第5版(2009年、有斐閣)206頁、櫻井敬子ー橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)142頁。

オ) 誤り。このようなみなし規定はない。なお「標準処理期間を経過してもなお申請に対し何らの処分がなされないとき」であっても、それが直ちに行政不服審査法や行政事件訴訟法上の不作為の違法を構成するものではない。前掲塩野294頁、櫻井他202頁。

よって正解は3)のイ)、エ)となろう。