■2019年行政書士試験・法令科目多肢選択式第2問

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■行政法(2019−42)【判例問題】

次の文章の空欄(ア)−(エ)に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1ー20)から選びなさい。

行政手続法は、行政運営における(ア)の確保と透明の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することをその目的とし(1条1項)、行政庁は、(イ)処分をするかどうか又はどのような(イ)処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準である(ウ)(2条8号ハ)を定め、かつ、これを公にしておくよう努めなければならないものと規定している(12条1項)。

上記のような行政手続法の規定の文言や趣旨等に照らすと、同法12条1項に基づいて定められ公にされている(ウ)は、単に行政庁の行政運営上の便宜のためにとどまらず、(イ)処分に係る判断過程の(ア)と透明性を確保し、その相手方の権利利益の保護に資するために定められ公にされるものというべきである。したがって、行政庁が同項の規定により定めて公にしている(ウ)において、先行の処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を加重する旨の(イ)な取扱いの定めがある場合に、当該行政庁が後行の処分につき当該(ウ)の定めと異なる取扱いをするならば、(エ)の行使における(ア)かつ平等な取扱いの要請や基準の内容に係る相手方の信頼の保護等の観点から、当該(ウ)の定めと異なる取扱いをすることを相当と認めるべき特段の事情がない限り、そのような取扱いは(エ)の範囲の逸脱又はその濫用に当たることとなるものと解され、この意味において、当該行政庁の後行の処分における(エ)は当該(ウ)に従って行使されるべきことがき束されており、先行の処分を受けた者が後行の処分の対象となるときは、上記特段の事情がない限り当該(ウ)の定めにより所定の量定の加重がされることになるものということができる。

以上に鑑みると、行政手続法12条1項の規定により定められ公にされている(ウ)において、先行の処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を加重する旨の(イ)な取扱いの定めがある場合には、上記先行の処分に当たる処分を受けた者は、将来において上記後行の処分に当たる処分の対象となり得るときは、上記先行の処分に当たる処分の効果が期間の経過によりなくなった後においても、当該(ウ)の定めにより上記の(イ)な取扱いを受けるべき期間内はなお当該処分の取消しによって回復すべき法律上の利益を有するものと解するのが相当である。
(最三小判平成27年3月3日民集69巻2号143頁)

1)処分基準 2)合理的 3)衡平 4)適正 5)迅速性 6)公正 7)利益 8)侵害 9)授益 10)不平等 11)審査基準 12)不利益 13)解釈基準 14)行政規則 15)法規命令 16)解釈権 17)判断権 18)処分権 19)裁量権 20)決定権

■解説

【難易度】易しい。

ア) 16)「公正」。頻出かつ重要条文である。「この法律は、処分行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであることをいう。第四十六条において同じ。)の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする」(行政手続法1条1項)。

イ) 12)「不利益」。12条1項を知らない場合は、判決文中の「先行の処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を加重する旨の(イ不利益)な取扱いの定め」というあたりがヒントになろう。

ウ) 1)「処分基準」。処分基準の設定及びその公開共に行政の努力義務とされていることに注意。

エ) 19)「裁量権」。「そのような取扱いは(エ裁量権)の範囲の逸脱又はその濫用に当たる」というあたりがヒント(行政事件訴訟法30条参照)になろう。