■2019年行政書士試験・民法第9問(親族)

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■親族法(2019−35)【条文知識問題】

氏に関する次のア)−オ)の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。

ア) 甲山太郎と乙川花子が婚姻届に署名捺印した場合において、慣れ親しんだ呼称として婚姻後もそれぞれ甲山、乙川の氏を引き続き称したいと考え、婚姻後の氏を定めずに婚姻屈を提出したときは、この婚姻届は受理されない。

イ) 夫婦である乙川太郎と乙川花子が離婚届を提出し受理されたが、太郎が慣れ親しんだ呼称として、離婚後も婚姻前の氏である甲山でなく乙川の氏を引き続き称したいと考えたとしても、離婚により復氏が確定し、離婚前の氏を称することができない。

ウ) 甲山太郎を夫とする妻甲山花子は、夫が死亡した場合において、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって婚姻前の氏である乙川を称することができる。

エ) 夫婦である甲山花子と甲山太郎の間に出生した子である一郎は、両親が離婚をして、母花子が復氏により婚姻前の氏である乙川を称するようになった場合には、届け出ることで母と同じ乙川の氏を称することができる。

オ) 甲山花子と、婚姻により改氏した甲山太郎の夫婦において、太郎が縁組により丙谷二郎の養子となったときは、太郎および花子は養親の氏である丙谷を称する。

1) ア)、イ)
2) ア)、ウ)
3) イ)、エ)
4) ウ)、オ)
5) エ)、オ)

■解説

【難易度】易しい。

ア) 正しい。婚姻届には「夫婦の称する氏」を記載しなければならないため(戸籍法74条1号)、これを欠く婚姻届は法令に反する届出として受理されないことになる(民法740条)。

イ) 誤り。夫婦が離婚した場合、婚姻により氏を改めたものが当然に復氏するのが原則だが(767条1項)、離婚の日より三ヶ月以内に戸籍法の定めに従い届けることにより、離婚の際に称していた氏を称することができる(767条2項)。

ウ) 正しい。751条1項。婚姻前の氏に復することが「できる」のである。

エ) 誤り。花子と太郎が離婚し、花子が復氏したため、子である一郎(嫡出子)は母と氏を異にする結果を生じている。この場合一郎は、家庭裁判所の許可を得て戸籍法の定めに従い届けることで、乙川性を称することができる(791条1項)。

オ) 誤り。養子は養親の姓を称するのが原則だが、婚姻により性を改めた者については、婚姻の際に定めた姓を称する(810条但書)。

よって正解は2)のアとウ)になろう。