■2019年行政書士試験・民法第2問(総則)

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■代理(2019−28)【判例、条文知識問題】

代理に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか(出題ミスに伴い、正解の肢〔妥当でないもの〕が2つある)。

1) 代理人が代理行為につき、相手方に対して詐欺を行った場合、本人がその事実を知らなかったときであっても、相手方はその代理行為を取り消すことができる。

2) 無権代理行為につき、相手方が本人に対し、相当の期間を定めてその期間内に追認するかどうかを確答すべき旨の催告を行った場合において、本人が確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなされる。

3) 代理人が本人になりすまして、直接本人の名において権限外の行為を行った場合に、相手方においてその代理人が本人自身であると信じ、かつ、そのように信じたことにつき正当な理由がある場合でも、権限外の行為の表見代理の規定が類推される余地はない。

4) 代理人が本人の許諾を得て復代理人を選任した場合において、復代理人が代理行為の履行として相手方から目的物を受領したときは、同人はこれを代理人に対してではなく、本人に対して引き渡す義務を負う。

5) 無権代理行為につき、相手方はこれを取り消すことができるが、この取消しは本人が追認しない間に行わなければならない。

■解説

【難易度】 1) 正しい。「代理人」が詐欺を行った場合は新101条の問題ではなく、この場合96条1項によって処理される。潮見佳男『民法(全)』第2版(2019年、有斐閣)76頁。なおこの場合第三者詐欺(新96条2項)にも該当しない。

2) 正しい。新114条。

3) 誤り。この場合「代理人の権限がある」と信じた状況でないものの、取引信頼の要保護性という点で代理権を信頼した場合と異ならないため、正当な理由があるという場合、(新)110条を類推適用するというのが判例である(最判昭和44年12月19日)。内田貴『民法T』第2版(1999年、東大出版会)181頁。

4) 誤り。「復代理人が委任事務を処理するに当たり金銭等を受領したときは、復代理人は、特別の事情がないかぎり、本人に対して受領物を引渡す義務を負うほか、代理人に対してもこれを引渡す義務を負」うというのが判例である(最判昭和51年4月9日)。山田−河内−安永−松久『民法T総則』第3版補訂(2007年、有斐閣)168頁参照。新106条2項参照。

5) 正しい。新115条本文。