■2019年行政書士試験・行政手続法第2問

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■行政手続法(2019ー12)【条文知識問題】

聴聞についての行政手続法の規定に関する次のア)−オ)の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア) 聴聞は、行政庁が指名する職員その他政令で定める者が主宰するが、当該聴聞の当事者*や参加人など、当該不利益処分の対象者に一定の関連を有する者のほか、行政庁の職員のうち、当該不利益処分に係る事案の処理に直接関与した者は、主宰者となることができない。

イ) 行政庁は、予定している不利益処分につき、聴聞の主宰者から当該聴聞に係る報告書の提出を受けてから、当該不利益処分を行うか否か決定するまでに通常要すべき標準的な期間を定め、これを当該聴聞の*当事者に通知するよう努めなければならない。

ウ) 主宰者は、当事者*の全部または一部が正当な理由なく聴聞の期日に出頭せず、かつ、陳述書または証拠書類等を提出しない場合、これらの者に対し改めて意見を述べ、および証拠書類等を提出する機会を与えることなく、聴聞を終結することができる。

エ) 行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該処分の根拠法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、当該申請者以外の者に対し、不利益処分を行う場合に準じた聴聞を行わなければらない。

オ) 聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間、当事者*から行政庁に対し、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求められた場合、行政庁は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときは、その閲覧を拒むことができる。

(注) *当事者 行政庁は、聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、所定の事項を書面により通知しなければならない。この通知を受けた者を「当事者」という。

1) ア)、イ)
2) ア)、オ)
3) イ)、エ)
4) ウ)、エ)
5) ウ)、オ)

■解説

【難易度】易しい。

ア) 誤り。「行政庁の職員のうち、当該不利益処分に係る事案の処理に直接関与した者は、主宰者となることができない」旨の規定は存在しない。除斥規定(行政手続法19条2項)の中に、「行政庁の職員についての限定はないのである。この点に付き塩野は、「当該事件に直接関与した職員」は「事柄の性格上、排除されるべきもの」とする(塩野宏『行政法T』第5版〔2009年、有斐閣〕304頁)。なお主宰者の説明と当事者等が主宰者になれないという説明は正しい(19条1項、2項1号)。

イ) 誤り。このような規定はない。

ウ) 正しい。23条1項。

エ) 誤り。行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該処分の根拠法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、「必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない」(10条)なら正しい。

オ) 正しい。18条1項。

よって正解は5)のウ)、オ)となろう。