■2019年行政書士試験・行政救済法第6問

行政書士合格講座2019年行政書士試験の問題解説>2019年行政書士試験・行政救済法第6問

このサイトについて・プライバシーポリシー 憲法学の窓・公務員試験対策室 Site Map

■行政事件訴訟法(2019−19)【条文知識問題】

抗告訴訟に関する次の記述について、正しいものはどれか。

1) 裁判所は、処分または裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者または当該行政庁の申立てを待たず、当該行政庁を職権で訴訟に参加させることができる。

2) 処分の取消しの訴えにおいて、裁判所は職権で証拠調べをすることができるが、その対象は、訴訟要件に関するものに限られ、本案に関するものは含まれない。

3) 取消訴訟の訴訟物は、処分の違法性一般であるから、取消訴訟を提起した原告は、自己の法律上の利益に関係のない違法についても、それを理由として処分の取 消しを求めることができる。

4) 裁判所は、処分の取消しの訴えにおいて、当該処分が違法であっても、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償または防止の程度および方法その他一切の事情を考慮した上、当該処分を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、当該訴えを却下することができる。

5) 行政庁に対して一定の処分を求める申請を拒否された者が、処分の義務付けの訴えを提起する場合、重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、処分の義務付けの訴えのみを単独で提起することができる。

■解説

【難易度】易しい。

1) 正しい。行政事件訴訟法23条1項。なお25条2項と対比せよ。

2) 誤り。行政事件訴訟法は職権証拠調べに付き規定するが(24条)、これは当事者の立証が不十分な場合に当事者に立証を促すものであり、当然本案に関するものを含む。塩野宏『行政法U』第6版(2019年、有斐閣)160頁参照。

3) 誤り。10条1項。なお取消訴訟の訴訟物(審判の対象)が処分の違法性一般という説明は正しい。

4) 誤り。当該訴えを却下することができる、ではなく「当該訴えを棄却することができる」が正しい(31条1項。事情判決)。割と頻出の肢のように思われる。

5) 誤り。処分の義務付けの訴えは単独で提起することができず、拒否処分の取消訴訟又は無効確認の訴えを併合提起する必要がある(37条の3第3項2号)。