■2019年行政書士試験・法令記述式第1問

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■行政法(2019−44)【条文知識問題】

A所有の雑居ビルは、消防法上の防火対象物であるが、非常口が設けられていないなど、消防法等の法令で定められた防火施設に不備があり、危険な状態にある。しかし、その地域を管轄する消防署の署長Yは、Aに対して改善するよう行政指導を繰り返すのみで、消防法5条1項所定の必要な措置をなすべき旨の命令(「命令」という。)をすることなく、放置している。こうした場合、行政手続法によれば、Yに対して、どのような者が、どのような行動をとることができるか。また、これに対して、Yは、どのような対応をとるべきこととされているか。40字程度で記述しなさい。

(参照条文)
消防法
第5条第1項 消防長又は消防署長は、防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況について、火災の予防に危険であると認める場合、消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める場合、火災が発生したならば人命に危険であると認める場合その他火災の予防上必要があると認める場合には、権限を有する関係者(略)に対し、当該防火対象物の改修、移転、除去、工事の停止又は中止その他の必要な措置をなすべきことを命ずることができる。(以下略)

■解説

【難易度】易しい。

2015年施行の新制度である「処分等の求め」(行政手続法36条の3第1、3項)に従い解答することになる。当然消防署長YはAに対して行政指導はすでに行っているので、消防法5条1項で認められている、当該防火対象物について改修等必要な措置」についての命令を求めていくことになる(行政手続法上の処分概念には処分のほか公権力の行使に当たる行為も含まれる〔2条2号〕)。

記述すべき3点は、@主体は「何人も」、A行動は消防法5条1項規定の「防火対象物の改修等の命令を求める」、BYは「必要な調査」を行い、「必要があると認めるときは、当該処分」をする、ということになろう。

正解は以下のようになろうか。
何人も消防法上の命令を求めることができ、Yは必要な調査の上必要があれば当該処分をする。(43文字)