■2018年行政書士試験・民法第1問(総則)

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■公序良俗違反等(2018−27)【判例問題】

公序良俗および強行法規等の違反に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。

1) 食品の製造販売を業とする者が、有害物質の混入した食品を、食品衛生法に抵触するものであることを知りながら、あえて製造販売し取引を継続していた場合には、当該取引は、公序良俗に反して無効である。

2) 債権の管理または回収の委託を受けた弁護士が、その手段として訴訟提起や保全命令の申立てをするために当該債権を譲り受ける行為は、たとえそれが弁護士法に違反するものであったとしても、司法機関を利用して不当な利益を追求することを目的として行われた等の事情がない限り、直ちにその私法上の効力が否定されるものではない。

3) 組合契約において、組合員はやむを得ない事由があっても任意に脱退することができない旨の約定が存する場合であっても、組合員の脱退に関する民法の規定は強行法規ではないから、かかる約定の効力が否定されるものではない。

4) 契約が公序に反することを目的とするものであるかどうかは、当該契約が成立した時点における公序に照らして判断すべきである。

5) 男子の定年年齢を60歳、女子の定年年齢を55歳とする旨の会社の就業規則は、経営上の観点から男女別定年制を設けなければならない合理的理由が認められない場合、公序良俗に反して無効である。

■解説

【難易度】やや難しい。民法改正に伴い解説に補足する(外部ブログ)。

1) 正しい。最判昭和39年1月23日。山田−河内−安永−松久『民法T』第3版補訂(2007年、有斐閣)114頁。

2) 正しい。最決平成21年8月12日。なお弁護士法28条参照。

3) 誤り。よってこれが正解である。組合員の脱退に関する民法の規定(678条)は強行法規であるから、「組合員はやむを得ない事由があっても任意に脱退することができない旨」を定めても無効というのが判例(最判平成11年2月23日)である。藤岡−磯村−浦河−松本『民法W』第3版補訂(2009年、有斐閣)204頁

4) 正しい。最判平成15年4月18日。

5) 正しい。最判昭和56年3月24日。前掲山田他115頁。