■2018年行政書士試験・憲法第2問

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■学問の自由(2018−4)【判例問題】

学問の自由に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

1) 学問研究を使命とする人や施設による研究は、真理探究のためのものであるとの推定が働くと、学説上考えられてきた。

2) 先端科学技術をめぐる研究は、その特性上一定の制約に服する場合もあるが、学問の自由の一環である点に留意して、日本では罰則によって特定の種類の研究活動を規制することまではしていない。

3) 判例によれば、大学の学生が学問の自由を享有し、また大学当局の自治的管理による施設を利用できるのは、大学の本質に基づき、大学の教授その他の研究者の有する特別な学問の自由と自治の効果としてである。

4) 判例によれば、学生の集会が、実社会の政治的社会的活動に当たる行為をする場合には、大学の有する特別の学問の自由と自治は享有しない。

5) 判例によれば、普通教育において児童生徒の教育に当たる教師にも教授の自由が一定の範囲で保障されるとしても、完全な教授の自由を認めることは、到底許されない。

■解説

【難易度】易しい。

1) 正しい。芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』第5版(2011年、岩波書店)166頁記載の通りである。

2) 誤り。よってこれが正解である。以前より生命科学の領域で問題となっているが、「罰則によって特定の種類の研究活動を規制する」法律としてクローン規制法がある。佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂、2011年)243−244頁参照。

3) 正しい。東大ポポロ事件(最大判昭和38年5月22日)である。前掲芦部168頁、佐藤245頁。なお、この判例のように大学の自治との関係で「学生をもっぱら営造物の利用者とする考え方には批判がある。前掲芦部168頁、佐藤245頁。

4) 正しい。前述東大ポポロ事件判決である。前掲芦部169頁、佐藤247−248頁。これについては、「学問的活動か政治的社会的活動かの区別はきわめて困難な場合が少なくない」という批判が向けられている。前掲芦部169頁。

5) 正しい。旭川学テ事件(最大判昭和51年5月21日)である。前掲芦部266頁、佐藤242−243頁。