■2018年行政書士試験・行政手続法第1問

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■行政手続法(2018−11)【条文知識問題】

行政手続法の定める申請に対する処分および不利益処分に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 行政手続法は、申請に対する処分の審査基準については、行政庁がこれを定めるよう努めるべきものとしているのに対し、不利益処分の処分基準については、行政庁がこれを定めなければならないものとしている。

2) 行政庁は、申請を拒否する処分をする場合には、申請者から求めがあったときに限り当該処分の理由を示すべきものとされているのに対し、不利益処分をする場合には、処分を行う際に名宛人に対して必ず当該処分の理由を示すべきものとされている。

3) 行政庁は、申請を拒否する処分をする場合には、弁明の機会の付与の手続を執らなければならないのに対し、不利益処分をする場合には、聴聞の手続を執らなければならない。

4) 行政手続法は、申請に対する処分については、行政庁が標準処理期間を定めるよう努めるべきものとしているのに対し、不利益処分については、標準処理期間にかかわる規定を設けていない。

5) 行政庁は、申請を拒否する処分をする場合には、公聴会を開催するよう努めるべきものとされているのに対し、不利益処分をする場合には、公聴会を開催しなければならないものとされている。

■解説

【難易度】普通。単純条文知識問題とは言え、比較対象しなければならない点でちょっと手ごわい問題である。

1) 誤り。「申請に対する処分の審査基準」の設定は行政庁の「義務」だが、「不利益処分の処分基準」の設定は行政庁の努力義務にとどまる(行政手続法5条1項、12条1項)。

2) 誤り。不利益処分と同じく、申請拒否処分においても申請者の求めの有無にかかわらず当該処分の理由を示すのが原則である(8条1項本文、14条1項本文。ともに例外に注意)。

3) 誤り。申請拒否処分をする場合、聴聞や弁明の機会の付与をする必要はない。不利益処分の際この両者のいずれかが行われるが(13条1項)、申請拒否処分はそもそも不利益処分に該当しないからである(2条4号但書ロ)。

4) 正しい。不利益処分には6条に相当する条文がない。

5) 誤り。公聴会が開催されるのは申請に対する処分の場合のみである(10条)。なおこの公聴会の開催は行政庁の努力義務とされている。