■2018年行政書士試験・行政救済法第4問

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■行政事件訴訟法(2018−17)【条文知識問題】

許認可等の申請に対する処分について、それに対する取消訴訟の判決の効力に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1) 申請を認める処分を取り消す判決は、原告および被告以外の第三者に対しても効力を有する。

2) 申請を認める処分についての取消請求を棄却する判決は、処分をした行政庁その他の関係行政庁への拘束力を有さない。

3) 申請を拒否する処分が判決により取り消された場合、その処分をした行政庁は、当然に申請を認める処分をしなければならない。

4) 申請を認める処分が判決により手続に違法があることを理由として取り消された場合、その処分をした行政庁は、判決の趣旨に従い改めて申請に対する処分をしなければならない。

5) 申請を拒否する処分に対する審査請求の棄却裁決を取り消す判決は、裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。

■解説

【難易度】普通。

1) 正しい。「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する」(行政事件訴訟法32条1項)。

2) 正しい。「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する」(33条1項)のである。

3) 誤り。よってこれが正解である。2017年17問肢5でも出題されている。取消判決には拘束力(33条1項)が認められるが、この拘束力により「同一事情、同一理由、同一手続による同一内容の処分の繰り返しは許されない」(櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版〔2016年、弘文堂〕313頁。拘束力に含まれる反復禁止効)と解されている。そのため同一事情であっても、裁判所が判決理由中で認定したのと別理由や別手続によれば、同一の処分をすることを妨げないと解されている。なお塩野宏は、別理由によれば同一の処分が許されるという結論を不当と考えるが故、反復禁止効を既判力で説明していることに注意。塩野宏『行政法U』第6版(2019年、有斐閣)200頁以下。

4) 正しい。33条3項、2項。

5) 正しい。33条1項。