■2017年行政書士試験・法令科目多肢選択式第2問

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■行政法(2017−42)【理論問題】

次の文章の空欄(ア)−(エ)に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1−20)から選びなさい。

行政機関は、多くの場合、自らその活動のための基準を設定する。この種の設定行為および設定された基準は、通例、(ア)と呼ばれる。この(ア)には、行政法学上で(イ)と(ウ)と呼ばれる2種類の規範が含まれる。前者が法的拘束力を持つのに対し後者はこれを持たないものとして区別されている。

(エ)は、行政機関が意思決定や事実を公に知らせる形式であるが、(ア)の一種として用いられることがある。この場合、それが(イ)に当たるのかそれとも(ウ)に当たるのかがしばしば問題とされてきた。

例えば、文部科学大臣の(エ)である学習指導要領を(イ)だと解する見解によれば、学習指導要領には法的拘束力が認められるのに対し、学習指導要領は単なる指導助言文書だと解する見解によれば、そのような法的拘束力は認められないことになる。また、(エ)のうち、政策的な目標や指針と解される定めは、(ウ)と位置付けられることになろう。以上のように、(エ)の法的性質については一律に確定することができず、個別に判断する必要がある。

1) 行政指導指針 2) 行政処分 3) 行政規則 4) 施行規則 5) 定款 6) 行政立法 7) 処分基準 8) 解釈基準 9) 法規命令 10) 職務命令 11) 政令 12) 省令 13) 告示 14) 訓令 15) 通達 16) 審査基準 17) 委任命令 18) 附款 19) 裁量基準 20) 執行命令

■解説

【難易度】普通。

ア) 6)「行政立法」。法的拘束力がある規範(イ)とない規範(ウ)の上位概念が(ア)となる、という記述を手掛かりに、(ア)には「行政立法」を入れることになる。

イ) 9)「法規命令」。

ウ) 3)「行政規則」。行政立法には、法規命令(委任命令、執行命令)と行政規則があり、前者が「外部法」、後者が「内部法」と説明するのが伝統的通説であった。この「法規命令・行政規則峻別論」はなお維持されているものの、「通達『課税』」に見られるような「内部法の外部法化」現象の発生に伴いその見直しが主張されている。櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)59、67頁。

エ) 13)「告示」。文部科学大臣による学習指導要領は「告示」(国家行政組織法14条1項)の形式で公示される。この部分と学習指導要領の法的性格については、伝習館訴訟判決(最判平成2年1月18日)の知識を要する。なお同判決は学習指導要領の法的拘束力(「法規」としての性質)を肯定した。前掲櫻井他60頁。なお「訓令、通達、要綱は、行政規則として制定されるのが通例」であるが、告示は本文にある通り「実質的に法規命令の補充たる性格を持つ場合もあれば、行政規則としての性格を持つこともあるので、具体的に判断することが必要」とされる。塩野宏『行政法T』第5版(2009年、有斐閣)100頁。