■2017年行政書士試験・民法第9問(相続)

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■遺言(2017−35)【判例問題】

遺言に関する次のア)−オ)の記述のうち、民法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。

ア) 15歳に達した者は、遺言をすることができるが、遺言の証人または立会人となることはできない。

イ) 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付および氏名を自書してこれに押印しなければならず、遺言を変更する場合には、変更の場所を指示し、変更内容を付記して署名するか、または変更の場所に押印しなければ効力を生 じない。

ウ) 公正証書によって遺言をするには、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授しなければならないが、遺言者が障害等により口頭で述べることができない場合には、公証人の質問に対してうなずくこと、または首を左右に振ること等の動作で口授があったものとみなす。

エ) 秘密証書によって遺言をするには、遺言者が、証書に署名、押印した上、その証書を証書に用いた印章により封印し、公証人一人および証人二人以上の面前で、当該封書が自己の遺言書である旨ならびにその筆者の氏名および住所を申述する必要があるが、証書は自書によらず、ワープロ等の機械により作成されたものであってもよい。

オ) 成年被後見人は、事理弁識能力を欠いている場合には遺言をすることができないが、一時的に事理弁識能力を回復した場合には遺言をすることができ、その場合、法定代理人または三親等内の親族二人の立会いのもとで遺言書を作成しなければならない。

1) ア)、ウ)
2) ア)、エ)
3) イ)、ウ)
4) イ)、オ)
5) エ)、オ)

■解説

【難易度】易しい。

ア) 正しい。961条、974条1号。

イ) 誤り。変更の場所を指示し、変更内容を付記して署名し、かつ、」変更の場所に押印しなければ効力を生じない(968条2項)。

ウ) 誤り。本肢の場合、「公証人及び証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述し、又は自書して」公証人への口授(969条2号)に代えることになる(969条の2第1項)。

エ) 正しい。970条1項。「遺言書の『全文』と『日附』の自書が要求されない」点が、自筆証書遺言と大きく異なる。佐藤−伊藤−右近『民法X』第2版補訂(2000年、有斐閣)194頁。

オ) 誤り。成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時には遺言をすることができるが、この場合「医師2人以上の立会い」を必要とする(973条2項)。

よって正解は2)のア)、エ)となろう。