■2017年行政書士試験・民法第1問(総則)

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■法人、権利能力なき社団等(2017−27)【条文知識問題】

自然人A(以下「A」という。)が団体B(以下「B」という。)に所属している場合に関する次のア)−オ)の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。

ア) Bが法人である場合に、AがBの理事として第三者と法律行為をするときは、Aは、Bの代表としてではなく、Bの構成員全員の代理人として当該法律行為を行う。

イ) Bが権利能力のない社団である場合には、Bの財産は、Bを構成するAら総社員の総有に属する。

ウ) Bが組合である場合には、Aは、いつでも組合財産についてAの共有持分に応じた分割を請求することができる。

エ) Bが組合であり、Aが組合の業務を執行する組合員である場合は、Aは、組合財産から当然に報酬を得ることができる。

オ) Bが組合であり、Aが組合の業務を執行する組合員である場合に、組合契約によりAの業務執行権限を制限しても、組合は、善意無過失の第三者には対抗できない。

1) ア)、ウ)
2) ア)、エ)
3) イ)、ウ)
4) イ)、オ)
5) エ)、オ)

■解説

【難易度】易しい。民法改正に伴い解説に補足する(外部ブログ)。

ア) 誤り。「Bの代表としてではなく、Bの構成員全員の代理人として当該法律行為を行う」のはむしろ組合の方であろう。組合は団体の名で契約できず「それを構成員全員の名でしなければならない」からである。山田−河内−安永−松久『民法T』第3版補訂(2007年、有斐閣)58頁。一般社団法人の理事につき、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律77条1項本文参照。

イ) 正しい。最判昭和48年10月9日である。

ウ) 誤り。各組合員は組合財産に対し持分を有するが、組合財産に属する権利は組合事業のための財産であるが故、「組合員は、清算前に組合財産の分割を求めることができない」(民法676条2項)。

エ) 誤り。業務執行組合員は、特約のない限り報酬を得ることはできない(671条、648条1項)。

オ) 正しい。最判昭和38年5月31日である。藤岡−磯村−浦河−松本『民法W』第3版補訂(2009年、有斐閣)200頁。

よって正解は4)となろう。