■2017年行政書士試験・憲法第1問

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■人権の享有主体(2017−3)【判例問題】

人権の享有主体性をめぐる最高裁判所の判例に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

1) わが国の政治的意思決定またはその実施に影響を及ぼすなど、外国人の地位に照らして認めるのが相当でないと解されるものを除き、外国人にも政治活動の自由の保障が及ぶ。

2) 会社は、自然人と同様、国や政党の特定の政策を支持、推進し、または反対するなどの政治的行為をなす自由を有する。

3) 公務員は政治的行為を制約されているが、処罰対象となり得る政治的行為は、公務員としての職務遂行の政治的中立性を害するおそれが、実質的に認められるものに限られる。

4) 憲法上の象徴としての天皇には民事裁判権は及ばないが、私人としての天皇については当然に民事裁判権が及ぶ。

5) 憲法が保障する教育を受ける権利の背後には、子どもは、その学習要求を充足するための教育を施すことを、大人一般に対して要求する権利を有する、との観念がある。

■解説

【難易度】易しい。

1) 正しい。マクリーン事件(最大判昭和53年10月4日)である。芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』第5版(2011年、岩波書店)96−97頁、佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂、2011年)149頁。

2) 正しい。八幡製鉄事件(最大判昭和45年6月24日)である。前掲芦部91頁、佐藤151頁。

3) 正しい。最判平成24年12月7日である。

4) 誤り。よってこれが正解である。判例は、天皇の象徴性を理由に民事裁判権が及ぶことを否定した(最判平成1年11月20日)。なお刑事法上の特例として、天皇は不訴追の存在であると解されている。前掲佐藤509頁。

5) 正しい。旭川学テ事件(最大判昭和51年5月21日)である。前掲芦部264−265頁、佐藤369頁。