■2014年行政書士試験・基礎法学

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■日本の法制史(2014−1)【知識問題】

第2次世界大戦後の日本の法制度に関する次のア)−オ)の出来事を年代順に並べたものとして正しいものはどれか。

ア) 行政事件訴訟特例法にかわって、新たに行政事件訴訟法が制定され、その際、無効等確認訴訟や不作為の違法確認訴訟に関する規定が新設された。

イ) それまでの家事審判所と少年審判所が統合され、裁判所法の規定に基づき、家庭裁判所が創設された。

ウ) 環境の保全について、基本理念を定め、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることなどを目的とする環境基本法が制定された。

エ) 民法の改正により、従来の禁治産・準禁治産の制度にかわって、成年後見制度が創設された。

オ) 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律が制定され、国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与する裁判員制度が導入された。

1) ア→エ→イ→オ→ウ

2) ア→イ→エ→ウ→オ

3) ア→イ→ウ→エ→オ

4) イ→ア→ウ→エ→オ

5) イ→エ→オ→ア→ウ

■解説

【難易度】やや難しい。珍問奇問というべき問題であり、今後の学習では1回見ておく程度でたりると思われる。

ア) 1962年。行政事件特例法に代わり、現行の行政事件訴訟法が制定されたのは1962年(同年施行)である。

イ) 1948年。家庭裁判所の根拠規定である裁判所法31条の3が制定されたのは1948年(1949年施行)である。

ウ) 1993年。環境基本法制定は1993年(施行同年)である。この法律の施行に伴い従前の公害対策基本法は廃止された。

エ) 1999年。民法に成年後見制度が制定されたのは1999年(2000年施行)である。

オ) 2004年。裁判員法が制定されたのは2004年(2009年施行)である。

正解は4)となろう。

■条文の読み方(2014−2)【知識問題】

法令における通常の用語法等に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

1) 「及び」と「並びに」は、いずれもその前後の語句を並列させる接続語であり、並列される語句に段階がある場合には、一番小さな並列的連結にだけ「及び」を用い、他の大きな並列的連結には全て「並びに」を用いる。

2) 「又は」と「若しくは」は、いずれも前後の語句を選択的に連結する接続語であり、選択される語句に段階がある場合には、一番大きな選択的連結にだけ「又は」を用い、他の小さな選択的連結には全て「若しくは」を用いる。

3) 法令に「A、Bその他のX」とある場合には、AとBは、Xの例示としてXに包含され、「C、Dその他Y」とある場合は、C、D、Yは、並列の関係にある。

4) 法令に「適用する」とある場合は、その規定が本来の目的としている対象に対して当該規定を適用することを意味し、「準用する」とある場合は、他の事象に関する規定を、それに類似する事象について必要な修正を加えて適用することを意味する。なお、解釈により準用と同じことを行う場合、それは「類推適用」と言われる。

5) 「遅滞なく」、「直ちに」、「速やかに」のうち、時間的即時性が最も強いのは「直ちに」であり、その次が「遅滞なく」である。これらのうち、時間的即時性が最も弱いのは「速やかに」である。

■解説

【難易度】普通。試験委員制度導入以前は頻繁に出ていた「条文の読み方」についての問題だが、今回久しぶりの出題となった。本問についてはこの国民生活センター「条文の読み方」(pdfファイル)も参照のこと。

1) 正しい。「第1項の賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない」(労働基準法12条4項)という条文では、「並びに」の部分が大きな並列の役目を果たす。つまり「(臨時に支払われた賃金及び3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金)並びに通貨以外のもので支払われた賃金」、という構造になる。

2) 正しい。「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」(刑法199条)という条文では、生命刑と自由(懲役)刑が「又は」でまず分かれ、次いで自由(懲役)刑の中で無期刑と有期懲役が「若しくは」で分かれるということになる。

3) 正しい。

4) 正しい。

5) 誤り。よってこれが正解である。「遅滞なく」「速やかに」「直ちに」の順で時間的即時性が強くなる