■2009年行政書士試験・民法第9問(相続)

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■相続欠落、廃除(2009−35)【条文知識、理論問題】

相続欠格と相続人の廃除に関する次のア)−オ)の記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア) 相続欠格においては、その対象者となりうるのは全ての推定相続人であるが、相続人の廃除においては、その対象者となるのは遺留分を有する推定相続人に限られる。

イ) 相続欠格においては、その効果は一定の欠格事由があれば法律上当然に生ずるが、相続人の廃除においては、その効果は被相続人からの廃除請求による家庭裁判所の審判の確定によって生ずる。

ウ) 相続欠格においては、被相続人および同順位相続人は欠格の宥恕をすることができるが、相続人の廃除においては、被相続人は審判確定後は家庭裁判所にその取消しを請求することはできない。

エ) 相続欠格においては、被相続人の子が欠格者となった場合には、欠格者の子は代襲相続人となることができないが、相続人の廃除においては、被相続人の子について廃除が確定した場合でも、被廃除者の子は代襲相続人となることができる。

オ) 相続欠格においては、その効果としてすべての相続にかかわる相続能力が否定されるが、相続人の廃除においては、その効果として廃除を請求した被相続人に対する相続権のみが否定される。

1) ア)、イ)
2) ア)、ウ)
3) イ)、エ)
4) ウ)、オ)
5) エ)、オ)

■解説

【難易度】やや難。

ア) 正しい。891条、892条。

イ) 正しい。古い文献で申し訳ないが、松坂佐一『民法提要』第3版(1981年、有斐閣)201頁、203頁。

ウ) 誤り。相続人の廃除につき取消請求をすることは可能である(894条1項)。前掲松坂204頁。なお、条文にはない欠格の宥恕については争いが有るが、これを認める説も有る(前掲松坂201頁)。

エ) 誤り。欠格者の子も代襲相続人になり得る(887条2項)。

オ) 誤り。欠格、排除の効果は相対的なものであり、欠格者が他の者の相続人になる事も可能であり、また被排除者は、排除者以外の者に対する相続権を失うものではない。前掲松坂201頁、203頁。

よって正解は1)になろう。