■2009年行政書士試験・行政法総論第3問

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■行政強制(2009−10)【理論問題】

行政強制に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 法律の委任による条例に基づき行政庁により命ぜられた行為については、行政代執行法は適用されない。

2) 義務の不履行があった場合、直接に義務者の身体や財産に実力を加えることを即時強制という。

3) 執行罰は、制裁的な要素を有するため、同一の義務違反に対して複数回にわたり処することはできない。

4) 強制徴収手続は、租税債務の不履行のみならず、法律の定めがある場合には、その他の金銭債権の徴収についても実施される。

5) 行政上の即時強制については、行政代執行法にその手続等に関する通則的な規定が置かれている。

■解説

【難易度】易しい。

1) 誤り。行政代執行法2条括弧書参照。

2) 誤り。即時強制は、代執行等と異なり、義務の不履行を前提とせずに、直接に義務者の身体や財産に実力を加えることをいう。塩野宏『行政法T』第5版(2009年、有斐閣)252頁。

3) 誤り。執行罰は、間接強制の方法であって、義務の履行がなされるまで複数回課すことができる。前掲塩野237頁。

4) 正しい。租税債権以外の金銭債権についての根拠法中に、「国税徴収法の定める滞納処分の例による」旨の規定があれば、当該債権の実現に強制徴収手続を利用することができる。前掲塩野238−239頁。

5) 誤り。行政代執行法は代執行について規定する法律であり、即時強制に関する規定を有しない。即時強制の手続等は、個別法毎に規定されているのが現状である。前掲塩野254頁以下参照。