■2009年行政書士試験・行政法総論第2問

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■行政機関(2009−9)【理論問題】

行政機関に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア) 行政庁とは、行政主体の意思を決定し、これを外部に表示する権限を有する行政機関をいう。

イ) 国家行政組織法には行政庁は独任制でなければならないとの規定があり、わが国には合議制の行政庁は存在しない。

ウ) 上級行政庁は下級行政庁に対して監視権や取消権などの指揮監督権を有するが、訓令権については認められていない。

エ) 行政庁がその権限の一部を他の行政機関に委任した場合であっても、権限の所在自体は、委任した行政庁から受任機関には移らない。

オ) 法定の事実の発生に基づいて、法律上当然に行政機関の間に代理関係の生ずる場合を、授権代理という。

1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 4つ
5) 5つ

■解説

【難易度】易しい。五者択一ではなく個数問題という点で難易度は上がっているかもしれないが、相当易しい部類にはいる問題といってよい。

ア) 正しい。例えば、国は行政主体であり、その意思を決定し外部に表示する権限を有するのは行政庁たる大臣である。石川敏行『はじめて学ぶプロゼミ行政法』改訂版(2000年、実務教育出版社)46頁。

イ) 誤り。合議制の行政機関も存在する。

ウ) 誤り。上級、下級の行政官庁の関係は「指揮監督関係」と捉えられ、この内容の1つとして指揮権がある。そして指揮権には訓令権が含まれると解されている。国家行政組織法14条2項参照。塩野宏『行政法V』第2版(2001年、有斐閣)35頁以下参照 。

エ) 誤り。権限の「代理」の場合、権限は被代理庁に残るが、権限の「委任」の場合、権限は受任庁に移る。石川敏行『はじめて学ぶプロゼミ行政法』改訂版(2000年、実務教育出版社)50頁。

オ) 誤り。これは法定代理の説明である。前掲石川49頁。

よって正解は、ア)の1つになろう。