■2010年行政書士試験・民法第8問(親族)

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■親子関係(2010−34)【条文、判例知識問題】

A男と、B女が出産したCとの関係に関する次の記述のうち、民法の規定または判例に照らし、誤っているものはどれか。

1) AとBの内縁関係の継続中にBがCを出産し、AによってCを嫡出子とする出生届がなされた場合において、誤ってこれが受理されたときは、この届出により認知としての効力が生ずる。

2) Bは、Aとの内縁関係の継続中に懐胎し、その後、Aと適法に婚姻をし、婚姻成立後150日を経てCを出産した場合において、AがCとの間に父子関係が存在しないことを争うには、嫡出否認の訴えではなく、親子関係不存在確認の訴えによらなければならない。

3) Bは、Aと離婚した後250日を経てCを出産したが、Aは、離婚の1年以上前から刑務所に収容されていた場合において、Aは、Cとの父子関係を争うためには嫡出否認の訴えによらなければならない。

4) Aによる嫡出否認の訴えは、AがCの出生を知った時から1年以内に提起しなければならないが、Aが成年被後見人である場合には、この期間は後見開始の審判の取消しがあった後にAがCの出生を知った時から起算する。

5) Aが嫡出否認の訴えを提起する場合において、Cが幼少で意思能力を有せず、かつ、Bがすでに死亡しているときには、Cの未成年後見人がいるときであっても、家庭裁判所が選任した特別代理人を相手方とする。

■解説

【難易度】易しい。3)等は頻出の肢である。

1) 正しい。最判昭和53年2月24日である。佐藤他『民法X』第2版補訂(2000年、有斐閣)71頁。

2) 正しい。Cは父性推定の及ばない子であるから(最判昭和41年2月15日。772条2項の「婚姻の成立」とは、婚姻の届出の日を指す)、AがCとの父子関係を争う場合嫡出否認の訴えを使うのではなく(「働いている」父子推定を「破る」制度がこの訴えである)、親子関係不存在確認の訴えによる。前掲佐藤他66頁。

3) 誤り。BはAと離婚後250日を経てCを出産しているので、CはAの子と推定されそうだが(772条参照)、Aは離婚の1年以上も前から在監しており肉体関係がない以上父性推定は機能せず(最判昭和44年5月29日)、AがCとの父子関係を争うには嫡出否認の訴えではなく親子関係不存在確認の訴えによる(人事訴訟法2条2号)。前掲佐藤他64、67頁。

4) 正しい。民法777、778条。

5) 正しい。775条。