■2011年行政書士試験・法令科目多肢選択式第3問

行政書士合格講座2011年行政書士試験の問題解説>2011年行政書士試験・法令科目多肢選択式第3問

このサイトについて・プライバシーポリシー 憲法学の窓・公務員試験対策室 Site Map

■不作為についての行政救済(2011−44)【条文知識問題】

次の文章の空欄(ア)−(エ)に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1−20)から選びなさい。

行政と私人との間の法的紛争が訴訟となるのは、行政が何かを行った作為の場合だけではなく、何も行わない不作為の場合もありうる。このような行政の不作為についてどのような訴訟で私人が救済を求めるかは、行政救済法の領域における大きな問題である。

行政事件訴訟法の定める抗告訴訟の中で、同法の制定当初からこの不作為に対する訴訟類型として存在したのは、行政庁が法令に基づく申請に対し、(ア)に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める「不作為の違法確認の訴え」であった。しかしこの訴訟類型は、申請に対して何らかの処分をすることを促すにとどまる消極的なものであるため、救済手段としての効果は限定されたものであった。
そこで、平成16年の行政事件訴訟法の改正によって、このような場合について、(イ)訴訟の提起を認め、またその(イ)訴訟にかかる処分又は裁決がされないことにより生ずる(ウ)を避けるため緊急の必要があり、かつ、(エ)について理由があるとみえるときは、仮の(イ)による救済が可能となった。またこのほか、この改正によって、申請に対する処分以外の処分についても(イ)訴訟を提起することができることになった。

1) 併合提起された訴訟 2) 速やか 3) 救済の必要 4) 差止め 5) 義務存在確認 6) 相当の期間内 7) 職務執行命令 8) 公の利益に対する障害 9) 公益上の必要 10) 代執行 11) 重大な損害 12) 義務付け 13) 回復困難な損害 14) 迅速 15) 償うことのできない損害 16) 本案 17) 標準処理期間内 18) 訴えの利益の消滅 19) 手続の執行 20) 合理的な期間内

■解説

【難易度】易しい。

ア) 6)「相当の期間内」。不作為の違法確認の訴えとは、「行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟」(行政事件訴訟法3条5号)をいう。

イ) 12)「義務付け」。不作為の違法確認訴訟はあくまで「違法の確認」を求める訴訟である。この請求が容認されても、行政庁は拒否処分をすることが可能であり、その場合この拒否処分を争う取消訴訟をさらにしなければならないので、不作為の違法確認訴訟は「迂遠な制度」であった。そのため「より直截な救済手段」として、義務付け訴訟(3条6号)が法定されたのである。塩野宏『行政法U』第4版(2005年、有斐閣)212−213頁。

ウ) 15)「償うことのできない損害」。(37条の5第1項)。

エ) 16)「本案」。(37条の5第1項)