■2012年行政書士試験・民法第6問(債権)

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■無償契約(2012−32)【条文知識問題】

無償契約に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。

1) 定期の給付を目的とする贈与は、贈与者または受贈者の死亡によって、その効力を失う。

2) 贈与契約においては対価性を維持する必要がないため、目的物に瑕疵があったとしても、贈与者は、それについて善意であるか悪意であるかにかかわりなく担保責任を負わない。

3) 使用貸借においては、借用物の通常の必要費については借主の負担となるのに対し、有益費については貸主の負担となり、その償還の時期は使用貸借の終了時であり、貸主の請求により裁判所は相当の期限を許与することはできない。

4) 委任が無償で行われた場合、受任者は委任事務を処理するにあたり、自己の事務に対するのと同一の注意をもってこれを処理すればよい。

5) 寄託が無償で行われた場合、受寄者は他人の物を管理するにあたり、善良なる管理者の注意をもって寄託物を保管しなければならない。

■解説

【難易度】普通。民法改正に伴う補足事項がある(外部ブログ)。

1) 正しい。552条。

2) 誤り。贈与者は、贈与の目的物についての瑕疵について責任を負わないのが原則であるが、贈与者が瑕疵の存在を知りそれを受贈者に告げなかった場合は、担保責任を負う(551条1項)。

3) 誤り。必要費、有益費の説明は正しい(前者につき595条1項、後者につき595条2項、583条2項。なお196条参照)。但し有益費の償還につき裁判所は相当の期限を付与することができる(583条2項但書)。

4) 誤り。受任者は、有償無償問わず善管注意義務を以て委任事務を処理しなければならない(644条)。

5) 誤り。無償受寄者は、寄託物につき自己の財産に対するのと同一の注意を以て寄託物を保管する義務を負う(659条)。