■2012年行政書士試験・行政法総論第3問

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■行政行為の附款(2012−10)【理論問題】

次の文章の空欄(ア)−(オ)に当てはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。

許認可等の法効果について法律で規定された事項以外の内容が付加されることがある。行政法学上、これを、附款という。附款とは、行政行為の効果を制限するため、行政庁の意思表示の主たる内容に付加された従たる意思表示であると説明されている。
附款のうち、条件とは、行政行為の効力の発生・消滅を発生(ア)事実にかからしめる附款である。条件成就により効果が発生する(イ)条件と、効果が消滅する(ウ)条件とに区別される。
許認可等を行うに際し、法令により課される義務とは別に作為義務又は不作為義務を課すことがあるが、これは、負担と呼ばれ、附款の一種であるとされている。条件と負担との相違は、各々の附款に違反した場合の行政処分の効力への影響にあるとされている。すなわち、ある行政行為に付された附款を条件とみると、これが満たされない場合、本体たる行政行為の効力に影響が(エ)ことになる。一方、負担とみると、これが満たされない場合、本体たる行政行為の効力に影響が(オ)ことになる。しかし、条件と負担との区別は実際には困難であるという意見もある。

1) ア)不確実な イ)停止 ウ)解除 エ)及ばない オ)及ぶ

2) ア)確実な イ)停止 ウ)解除 エ)及ばない オ)及ぶ

3) ア)確実な イ)解除 ウ)停止 エ)及ぶ オ)及ばない

4) ア)不確実な イ)解除 ウ)停止 エ)及ばない オ)及ぶ

5) ア)不確実な イ)停止 ウ)解除 エ)及ぶ オ)及ばない

■解説

【難易度】易しい。

ア) 不確実な。条件とは、「行政行為の効力の発生・消滅を発生不確実な事実にかからしめる附款である」(塩野宏『行政法T』第5版〔2009年、有斐閣〕181頁)。

イ) 停止。

ウ) 解除。条件には停止条件解除条件がある。会社の成立を条件として会社の発起人に道路の占有を許可することは、前者の例であり、一定期間内に工事に着手しなければ失効することを条件として原子炉発電施設の設置許可をすることは、後者の例である(前掲塩野181頁)。

エ) 及ぶ。相手方に特定の義務を命ずる附款を負担といい、運転免許等に付された眼鏡使用等の限定がこれに該当する。前掲櫻井他101−102頁。

オ) 及ばない。この点につき前掲塩野182−183頁、櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)102頁参照。