■2013年行政書士試験・民法第7問(債権)

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■組合(2013−33)【判例問題】

A、B、C、D、Eの5人が、各自で出資をして共同の事業を営むことを約して組合を設立した場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、正しいものはどれか。

1) Aは、組合の常務について単独で行うことはできず、総組合員の過半数の賛成が必要であるから、Aのほか2人以上の組合員の賛成を得た上で行わなければならない。

2) 組合契約でA、B、Cの3人を業務執行者とした場合には、組合の業務の執行は、A、B、C全員の合意で決しなければならず、AとBだけの合意では決することはできない。

3) 組合契約で組合の存続期間を定めない場合に、Aは、やむを得ない事由があっても、組合に不利な時期に脱退することはできない。

4) やむを得ない事由があっても任意の脱退を許さない旨の組合契約がある場合に、Aは、適任者を推薦しない限り当該組合を脱退することはできない。

5) 組合財産に属する特定の不動産について、第三者が不法な保存登記をした場合に、Aは、単独で当該第三者に対して抹消登記請求をすることができる。

■解説

【難易度】普通。民法改正に伴う補足事項がある(外部ブログ)。

1) 誤り。組合の「常務」については、各組合員又は各業務執行者が単独で行うことができる(670条3項本文)。

2) 誤り。組合の業務の執行につき業務執行者が複数いる場合は、業務執行者の過半数で決する(670条2項)。よってこの場合ABの合意があれば決することは可能である。

3) 誤り。組合の存続期間を定めない場合、いつでも脱退できるのが原則である。但しこの原則は、組合が不利な時期には脱退できないという例外があるが、それでもやむを得ない事由がある場合は脱退が認められる(678条)。

4) 誤り。組合員の脱退に関する678条は強行規定であるので、本肢のような「やむを得ない事由があっても任意の脱退を許さない旨の組合契約」は無効とするのが判例である(最判平成11年2月23日)。藤岡−磯村−浦河−松本『民法W』第3版補訂(2009年、有斐閣)204頁。

5) 正しい。この場合共有についての252条但書を適用し、各組合員単独による当該第三者への抹消登記請求を肯定するのが判例である(最判昭和33年7月22日)。前掲藤岡他202頁。