■2014年行政書士試験・基礎法学第2問

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■条文の読み方(2014−2)【知識問題】

法令における通常の用語法等に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

1) 「及び」と「並びに」は、いずれもその前後の語句を並列させる接続語であり、並列される語句に段階がある場合には、一番小さな並列的連結にだけ「及び」を用い、他の大きな並列的連結には全て「並びに」を用いる。

2) 「又は」と「若しくは」は、いずれも前後の語句を選択的に連結する接続語であり、選択される語句に段階がある場合には、一番大きな選択的連結にだけ「又は」を用い、他の小さな選択的連結には全て「若しくは」を用いる。

3) 法令に「A、Bその他のX」とある場合には、AとBは、Xの例示としてXに包含され、「C、Dその他Y」とある場合は、C、D、Yは、並列の関係にある。

4) 法令に「適用する」とある場合は、その規定が本来の目的としている対象に対して当該規定を適用することを意味し、「準用する」とある場合は、他の事象に関する規定を、それに類似する事象について必要な修正を加えて適用することを意味する。なお、解釈により準用と同じことを行う場合、それは「類推適用」と言われる。

5) 「遅滞なく」、「直ちに」、「速やかに」のうち、時間的即時性が最も強いのは「直ちに」であり、その次が「遅滞なく」である。これらのうち、時間的即時性が最も弱いのは「速やかに」である。

■解説

【難易度】普通。試験委員制度導入以前は頻繁に出ていた「条文の読み方」についての問題だが、今回久しぶりの出題となった。本問についてはこの国民生活センター「条文の読み方」(pdfファイル)も参照のこと。

1) 正しい。「第1項の賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない」(労働基準法12条4項)という条文では、「並びに」の部分が大きな並列の役目を果たす。つまり「(臨時に支払われた賃金及び3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金)並びに通貨以外のもので支払われた賃金」、という構造になる。

2) 正しい。「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」(刑法199条)という条文では、生命刑と自由(懲役)刑が「又は」でまず分かれ、次いで自由(懲役)刑の中で無期刑と有期懲役が「若しくは」で分かれるということになる。

3) 正しい。

4) 正しい。

5) 誤り。よってこれが正解である。「遅滞なく」「速やかに」「直ちに」の順で時間的即時性が強くなる