■2014年行政書士試験・地方自治法第2問

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■住民(2014−22)【条文知識問題】

A市在住の日本国籍を有する住民X(40歳)とB市在住の日本国籍を有しない住民Y(40歳)に関する次の記述のうち、地方自治法の規定に照らし、正しいものはどれか。

1) Xは、A市でもB市でも、住民訴訟を提起する資格がある。

2) Yは、A市でもB市でも、住民訴訟を提起する資格がない。

3) Xは、A市でもB市でも、事務監査請求をする資格がある。

4) Yは、A市では事務監査請求をする資格がないが、B市ではその資格がある。

5) Xは、A市でもB市でも、市長選挙の候補者になる資格がある。

■解説

【難易度】普通。

1) 誤り。住民監査請求(地方自治法242条1項)をした「普通地方公共団体の住民」が住民訴訟(242条の2第1項)を提起できるが、地方自治法は「市町村の区域内に住所を有する者は、当該市町村及びこれを包括する都道府県の住民」(10条)としているので、Xは「住所を有するA市についてのみ」、住民訴訟の主体となり得る。

2) 誤り。住民監査請求(242条1項)をした「普通地方公共団体の住民」が住民訴訟(242条の2第1項)を提起できるが、地方自治法は「市町村の区域内に住所を有する者は、当該市町村及びこれを包括する都道府県の住民」(10条)としているので、Yの居住市たるB市での住民訴訟が認められるかが問題となる。この点、242条の2第1項にいう「住民」は国籍の有無を問わないと解されているので、日本国籍を有しないYであっても「住所を有するB市について」住民訴訟の主体となり得る。塩野宏『行政法V』第2版(2001年、有斐閣)168頁。

3) 誤り。事務監査請求は「選挙権を有する者」に認められるが、選挙権は「日本国民たる年齢満20年以上の者で引き続き3箇月以上市町村の区域内に住所を有するもの」(18条)に認められる結果、Xは「住所を有するA市についてのみ」事務監査請求をなし得る。

4) 誤り。事務監査請求は「選挙権を有する者」に認められるが、選挙権は「日本国民たる年齢満20年以上の者で引き続き3箇月以上市町村の区域内に住所を有するもの」(18条)に認められる結果、日本国籍を有しないXは「いずれの市でも」事務監査請求をなし得ない。

5) 正しい。市町村長の被選挙権は、25歳以上の者であれば認められる(19条3項)ので、Xは「いずれの市でも」市長選挙の被選挙権を有する。選挙権のような居住要件(18条)は、市町村長の被選挙権にはない。