■2014年行政書士試験・行政手続法第2問

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■行政手続法(2014−12)【条文知識問題】

許可の申請手続において、行政庁Yは審査基準を公にしないまま手続を進めて、結果として申請者Xに許可を与えなかった。この事例に関する次の記述のうち、行政手続法の条文に照らし、正しいものはどれか。

1) Yは公聴会を開催してXの意見を聞く法的義務を負うことから、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

2) 行政庁が審査基準を公にすることは努力義務に過ぎないことから、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

3) Xは情報公開法*に基づき情報公開請求をして審査基準を閲覧できることから、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

4) 審査基準は、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りることから、Xが審査基準の提示をYに求めなかったのであれば、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

5)  審査基準を公にすると行政上特別の支障が生じるのであれば、Yが審査基準を公にしなかったことも違法とはならない。

(注)* 行政機関の保有する情報の公開に関する法律

■解説

【難易度】易しい。

1) 誤り。申請に対する処分の中で「申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているもの」については、公聴会の開催が義務付けられているが、Xによる申請に対する処分がこれに該当するか問題文からは不明である。また仮にYが公聴会を開催しなければならないとしてもそれは、法的義務ではなく努力義務に過ぎない(行政手続法10条)。塩野宏『行政法T』第5版(2009年、有斐閣)295頁、櫻井敬子−橋本博之『行政法』初版(2007年、弘文堂)204頁。

2) 誤り。審査基準の策定、公表は法的義務である(5条1、3項)。前掲塩野293頁、櫻井他202頁。

3) 誤り。上にあるように審査基準の公表は法的義務であるから、非公表は原則違法となる。

4) 誤り。審査基準は申請者の求めに応じて公表するものではなく、「機関の事務所における備付けその他の適当な方法により」公表するものである(5条3項)。

5) 正しい。5条3項。