■2014年行政書士試験・行政救済法第5問

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■行政事件訴訟法(2014−18)【判例問題】

狭義の訴えの利益に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。

1) 都市計画法に基づく開発許可の取消しを求める利益は、開発行為に関する工事の完了によっても失われない。

2) 市立保育所の廃止条例の制定行為の取消しを求める利益は、原告らに係る保育の実施期間がすべて満了したとしても失われない。

3) 公文書の非公開決定の取消しを求める利益は、当該公文書が裁判所に書証として提出された場合でも失われない。

4) 土地収用法による明渡裁決の取消しを求める利益は、明渡しに関わる代執行の完了によっても失われない。

5) 衆議院議員選挙を無効とすることを求める利益は、その後に衆議院が解散され、当該選挙の効力が将来に向かって失われたときでも失われない。

■解説

【難易度】普通。

1) 誤り。都市計画法に基づく開発許可の取消しを求める利益は、開発行為に関する工事の完了後は、訴えの利益を喪失するというのが判例である(最判平成11年10月26日)。塩野宏『行政法U』第6版(2019年、有斐閣)150頁。

2) 誤り。判例は、本件条例の制定行為は行政処分にあたるとしつつ、原告らに係る保育の実施期間がすべて満了している場合は、制定行為の取消しを求める訴えの利益は喪失するとした。(最判平成21年11月26日)。前掲塩野111頁。

3) 正しい。最判平成14年2月28日である。櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5(2016年、弘文堂)292頁。

4) 誤り。この場合、代執行の完了.によりで当該取消しを求める利益は失われるというのが判例である(最判昭和48年3月6日)。前掲塩野150頁。

5) 誤り。衆議院議員選挙を無効とする判決を求める訴訟は、衆議院の解散により、その訴えの利益を喪失するというのが判例である(最判平成17年9月27日)。