■2014年行政書士試験・行政救済法第3問

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■行政事件訴訟法(2014−16)【条文知識問題】

行政事件訴訟法による不作為の違法確認の訴えに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 不作為の違法確認の訴えは、行政庁が、法令に基づく申請に対して、相当の期間内に申請を認める処分又は審査請求を認容する裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。

2) 不作為の違法確認の訴えが提起できる場合においては、申請を認める処分を求める申請型義務付け訴訟を単独で提起することもでき、その際には、不作為の違法確認の訴えを併合提起する必要はない。

3) 不作為の違法確認の訴えの提起があった場合において、当該申請に対して何らかの処分がなされないことによって生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、仮の義務付けの規定の準用により、仮の義務付けを申し立てることができる。

4) 不作為の違法確認の訴えは、公法上の当事者訴訟の一類型であるから、法令以外の行政内部の要綱等に基づく申請により、行政機関が申請者に対して何らかの利益を付与するか否かを決定することとしているものについても、その対象となりうる。

5) 不作為の違法確認の訴えについては、取消訴訟について規定されているような出訴期間の定めは、無効等確認の訴えや処分の差止めの訴えと同様、規定されていない。

■解説

【難易度】易しい。

1) 誤り。不作為の違法確認の訴えとは、「行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟」(行政事件訴訟法3条5項)である。なお、この訴訟で認容判決が出た場合「何らかの応答」をすればよいのだから、行政庁は拒否処分をすることもあり得る点に注意。塩野宏『行政法U』第6版(2019年、有斐閣)243頁、櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5(2016年、弘文堂)326頁。

2) 誤り。「申請を認める処分を求める申請型義務付け訴訟」の単独提起の説明は正しい(3条6項2号)が、これを提起する場合は、不作為の違法確認訴訟を併合提起する必要がある(37条の3第3項1号)。

3) 誤り。このような準用はない。

4) 誤り。不作為の違法確認の訴えは抗告訴訟である(3条5項)。なお「要綱」に基づく申請が、「法令に基づく申請」と言えるかどうかについては議論がある。前掲櫻井他327−328頁参照。

5) 正しい。38条、14条1項。