■2015年行政書士試験・民法第3問(物権)

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■相隣関係(2015−29)【条文知識問題】

甲土地を所有するAとその隣地の乙土地を所有するBとの間の相隣関係に関する記述のうち、民法の規定に照らし、正しいものはどれか。なお、次の各場合において、別段の慣習は存在しないものとする。

1) Aは、境界線から1メートル未満の距離*において乙土地を見通すことができる窓または縁側(ベランダも含む)を設けることができるが、その場合には、目隠しを付さなければならない。

2) 甲土地に所在するAの竹木の枝が境界線を越えて乙土地に侵入した場合に、Bは、自らその枝を切除することができる。

3) 甲土地に所在するAの竹木の根が境界線を越えて乙土地に侵入した場合に、Bは、その根を切除することはできず、Aにその根を切除させなければならない。

4) AおよびBが甲土地および乙土地を所有する前から甲土地と乙土地の境界に設けられていた障壁は、AとBの共有に属するものと推定されるが、その保存の費用は、A・B間に別段の約定がない限り、AとBが、甲土地と乙土地の面積の割合に応じて負担する。

5) 甲土地内のAの建物の屋根から雨水が直接に乙土地に注がれる場合に、Bは、その雨水が注がれることを受忍しなければならない。
(注)* その距離は、窓または縁側の最も隣地に近い点から垂直線によって境界線に至るまでを測定して算出する。

■解説

【難易度】普通。

1) 正しい。民法235条1項。

2) 誤り。B「自らが」枝を切ることができるのではなく、BはAに「切除させることができる」(233条1項)のである。

3) 誤り。隣地の竹木の根が境界線を越えるときはB自ら「その根を切り取ることができる」(233条2項)。

4) 誤り。障壁の保存費用はABが等しい割合で負担する(226条)。前半部分は正しい(229条)。

5) 誤り。「土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならない」(218条)。