■2015年行政書士試験・行政手続法第3問

行政書士合格講座2015年行政書士試験の問題解説>2015年行政書士試験・行政手続法第3問

このサイトについて・プライバシーポリシー 憲法学の窓・公務員試験対策室 Site Map

■行政手続法(2015−13)【条文知識問題】

X省では、ホームページに、「行政手続法、よくある質問と回答」の内容を掲載しようと検討している。以下はその原稿案である。これらのうち、誤りを含むものはどれか。

1) Q「ある営業の許可のための申請をしようと思っています。役所でどのような点を審査することになるのか、事前に知ることはできますか?」
→A「役所は、申請を認めるべきかどうか役所側か判断するときの基準をできる限り具体的に定め、誰でも見ることができるようにしておかなければなりません。この基準は、原則として公にされています。」

2) Q「私がしようとしている許可申請については、A県知事が許可・不許可処分をすることになっています。処分の根拠は法律に定められているようです。行政手続法が適用されるのでしょうか?」
→A「地方公共団体の役所がするそのような処分については、行政手続法の規定は適用されません。当該地方公共団体が行政手続条例を定めていれば、行政手続条例が適用されることになります。」

3) Q「許可の申請をした結果はいつ頃わかるのか、目安を知りたいのですが?」
→A「役所は、申請が届いてから結論を出すまでに通常の場合必要とする標準的な期間をあらかじめ定めるように努め、定めたときは公にしておかなければならないことになっています。ここで定められた期間が、申請の処理にかかる時間の目安となります。」

4) Q「許可申請をしたのに、いつまでたっても返答がないのですが?」
→A「申請書が役所に届いたら、役所は直ちに審査を開始することになっています。役所が申請を受け取らなかったり、審査をせずに放置しておくなどの取扱いは行政手続法上許されていません。申請先の役所に状況を問い合わせてみましょう。」

5) Q「申請が不許可になった場合、その理由は教えてもらえるのでしょうか?」
→A「役所は、申請を許可できない、不許可にする、という場合には、処分と同時に(書面でするときは書面で)その理由を示すことになっています。」

■解説

【難易度】易しい。

1) 正しい。5条。審査基準の設定、公表は行政庁の行為義務である。塩野宏『行政法T』第5版(2009年、有斐閣)293頁。

2) 誤り。よってこれが正解である。地方公共団体の機関がする処分であっても、その根拠が法律で定められていれば、行政手続法の適用がある。地方公共団体の機関がする処分のうち、根拠が条例又は規則である場合は、行政手続条例の適用がある(3条3項、46条)。

3) 正しい。標準処理期間の策定自体は努力義務であるが、策定した場合の公表は行為義務である(6条)。

4) 正しい。7条。これは、従前行われていた申請そのものの受付拒否や返戻が違法となることを示したものである。前掲塩野294−295頁、前掲櫻井他202頁。

5) 正しい。8条。