■2015年行政書士試験・行政救済法第4問

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■執行停止(2015−17)【条文知識問題】

行政事件訴訟法の定める執行停止に関する次の記述のうち、妥当な記述はどれか。

1) 処分の執行停止の申立ては、当該処分に対して取消訴訟を提起した者だけではなく、それに対して差止訴訟を提起した者もなすことができる。

2) 処分の執行停止の申立ては、本案訴訟の提起と同時になさなければならず、それ以前あるいはそれ以後になすことは認められない。

3) 本案訴訟を審理する裁判所は、原告が申し立てた場合のほか、必要があると認めた場合には、職権で処分の執行停止をすることができる。

4) 処分の執行の停止は、処分の効力の停止や手続の続行の停止によって目的を達することができる場合には、することができない。

5) 処分の執行停止に関する決定をなすにあたり、裁判所は、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならないが、口頭弁論を経る必要はない。

■解説

【難易度】難しい。

1) 誤り。処分の執行停止に関する行政事件訴訟法25条は、差止訴訟に準用されていない。よって差止訴訟を提起した者は執行停止の申立をすることができない。

2) 誤り。執行停止をするには本案訴訟が係属(取消訴訟の適法な提起)していなければならないので(25条2項)、本案訴訟提起前の執行申立は認められないが、提起後の申立は認められる。塩野宏『行政法U』第6版(2019年、有斐閣)216頁、櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)317頁。

3) 誤り。「裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止」「をすることができる」(25条2項)。つまり職権では執行停止をできない。

4) 誤り。「処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によつて目的を達することができる場合には、することができない」(25条2項但書)。

5) 正しい。25条6項。