■2015年行政書士試験・行政救済法第2問

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■行政不服審査法(2015−15)【条文知識問題】

処分についての審査請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1) 審査請求の審理は、書面によるのが原則であるが、申立人の申立てがあった場合には、審査庁は、申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。

2) 審査請求は、行政の適正な運営を確保することを目的とするため、一般概括主義がとられており、国会および裁判所が行う処分以外には、適用除外とされている処分はない。

3) 審査請求は、行政の適正な運営を確保することを目的とするため、対象となる処分に利害関係を有さない者であっても、不服申立てができる期間であれば、これを行うことができる。

4) 審査請求は、簡易迅速に国民の権利利益の救済を図るための制度であるから、審査請求が行われた場合には、処分の効力は、裁決が行われるまで停止する。

5) 審査請求は、簡易迅速に国民の権利利益の救済を図るための制度であるから、審査請求に対する審査庁の判断が一定期間内に示されない場合、審査請求が審査庁によって認容されたとみなされる。

■解説

【難易度】

1) 正しい。行政不服審査法31条1項本文。なお書面審理については、旧25条1項と異なり、新法には書面審理原則の明文規定がないが(31条1項参照)、これについては書面審理原則が放棄されたとみるべきではないと解されている。宇賀克也『行政不服審査法の逐条解説』(2015年、有斐閣)136頁。

2) 誤り。国会や裁判所が行う処分以外(7条1項1、2号)にも、適用除外とされている処分はある(検察官会議で決すべきものとされている処分〔7条1項4号〕等)。

3) 誤り。「行政庁の処分に不服がある者」は審査請求をすることができる(2条)。これについては「当該処分について不服申立をする法律上の利益がある者、すなわち、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者」とするのが判例であり(昭和53年3月14日。主婦連ジュース事件)、処分に利害関係のない者は審査請求をすることができない。塩野宏『行政法U』第6版(2019年、有斐閣)24頁、櫻井敬子−橋本博之『行政法』第5版(2016年、弘文堂)236頁。

4) 誤り。「審査請求は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない」(執行不停止原則。25条1項)。

5) 誤り。このような制度はない。